治療
性器ヘルペスは、一般的には無治療でも2~4週間程度で症状が改善しますが、抗ヘルペスウイルス薬を使用することで治癒までの期間を早めることができるといわれています。抗ヘルペスウイルス薬は錠剤と点滴薬があり、症状が比較的軽い場合は錠剤での治療が可能です。しかし、重症の場合や免疫機能が低下している場合は、点滴薬による治療が必要になることもあります。
単純ヘルペスウイルスは、症状が治まった後も神経節に潜伏感染します。抗ヘルペスウイルス薬は、この潜伏感染したウイルスを排除することはできないため、治療を行っても再発を完璧に防ぐことはできません。ただし、再発時は患部にピリピリとした痛みや違和感を覚えることがあり、このタイミングで抗ヘルペスウイルス薬を使用すると病変の発生を予防できることもあります。
再発の頻度が高い場合には、抗ヘルペスウイルス薬を継続服用し、再発を予防する治療が行われることもあります。この場合は、抗ヘルペスウイルス薬の錠剤を1日1回または2回継続服用します。
また、性器ヘルペスの新しい治療法としてPIT(Patient Initiated Therapy)療法があります。PIT療法とは、性器ヘルペスが再発して初期症状が現れた際に患者自身が判断して服用できるよう、あらかじめアメナメビルなどの抗ヘルペス薬を処方しておくものです。早期に対処できるため症状が悪化しづらくなる点や、患者の利便性が高まる点がメリットとして挙げられます。
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