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まんせいりんぱせいはっけつびょう

慢性リンパ性白血病

最終更新日
2021年04月23日
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2021/04/23
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

慢性リンパ性白血病とは、白血球の成分の1つであるB細胞(Bリンパ球)ががん化し、無制限に増殖する病気です。

ゆっくりと進行する病気で、発症初期はほとんど症状がなく、健康診断などをきっかけに病気が見つかることも少なくありません。症状がある場合は、倦怠感、食欲不振、寝汗を伴う微熱、体重減少、脾臓(ひぞう)や肝臓の腫大などが見られます。また、リンパ節が腫れるため、首や(わき)の下、足の付け根などに痛みのないしこりが現れることもあります。

一般的には50歳以上の中高年に多く、女性よりも男性によく見られます。日本では頻度が低く、年間10万人に0.3人前後が発症します。

原因

慢性リンパ性白血病を発症する詳しい原因は分かっていません。アジア人には少なく欧米人に多い病気ですが、アジア人が欧米に移住し、欧米型の生活を送ったとしても頻度が増加しないことから、何らかの遺伝要因が関わっていると考えられています。

症状

慢性リンパ性白血病は、ヒトを感染から守る成熟したBリンパ球が増殖する病気です。Bリンパ球が無制限に増殖するために正常な造血ができなくなり、正常な白血球や赤血球、血小板といった血液成分が減少します。そのため、感染しやすくなったり貧血症状が見られたりするようになります。

しかし、非常にゆっくりと進行する病気のため、初期は明らかな症状が見られないこともよくあります。症状がある場合は、倦怠感、食欲不振、大量の寝汗、体重減少、脾臓や肝臓の腫大などが見られます。感染しやすい状態になっているため、発熱や肺炎などの感染症状が現れることもあります。

また、リンパ節が腫れる症状が見られることが多く、首、腋の下、足の付け根などのリンパ節が多いところにしこりが現れることもあります。このしこりは通常痛みがなく、数週間から数か月かけて徐々に大きくなり、しばらくしても小さくならないことが特徴です。

検査・診断

Bリンパ球は白血球の成分の1つであるため、血液検査で白血球の数が増加していること、また白血球に占めるリンパ球の数が多くなっていることが診断の手がかりとなります。

慢性リンパ性白血病が疑われる場合、採血をして血液中で増加している細胞を顕微鏡で観察します。白血球中のリンパ球の数が5,000/μL以上の場合に疑い、さらにリンパ球の表面を観察してCD5とCD23という特徴的なタンパク質が現れていれば、慢性リンパ性白血病と診断されます。

慢性リンパ性白血病と診断されたら、骨髄検査、染色検査、遺伝子検査を行い、異常な細胞の様子や予後因子となる染色体や遺伝子の有無を調べます。また、超音波検査やCT検査を行い、臓器の異常や合併症がないかを調べることもあります。

これらの検査の結果を基に、病気の進み具合(病期分類)を決定します。

治療

慢性リンパ性白血病は完全な治癒が難しく、抗がん剤を用いた薬物治療を中心に症状や病状をコントロールしていく治療が行われます。適切な治療を行えば、治療を続けながら長く生きることも期待できます。

予後不良とされる染色体異常(染色体17pの欠失)がある場合や、薬物治療の効果がよくない場合は、造血幹細胞移植が行われることもあります。しかし慢性リンパ性白血病は高齢者に多い病気であり、実際に造血幹細胞移植が行われることはあまりありません。

薬物治療

抗がん剤を用いた化学療法や、分子標的薬を用いた分子標的治療が行われます。

化学療法は70歳未満で合併症がない場合は、複数の抗がん剤を組み合わせる多剤併用療法が行われます。通常量での多剤併用療法が難しい場合は、1種類の抗がん剤を投与する単剤投与や、薬剤量を減量する治療が行われます。

分子標的治療は、がん細胞の増殖に関わる物質をターゲットとする治療薬です。場合によっては、抗がん剤と組み合わせて用いられることもあります。

抗がん剤治療を始めると、数か月にわたって骨髄抑制(血液成分が減り、感染しやすい状態になること)や吐き気、嘔吐、下痢、脱毛などの副作用が見られることがあります。しかし、副作用を予防したり軽減したりする支持療法と呼ばれる治療を同時に行うことで、副作用のつらい症状をコントロールしながら治療を進めることができます。

造血幹細胞移植

造血幹細胞は骨髄で生成され、血液細胞の元となる細胞で、造血幹細胞を骨髄に移植することで骨髄機能を回復させることができます。染色体17pの欠失と呼ばれる染色体異常や、標準的な薬物治療で効果が得られない場合にこの治療が行われることがあります。しかし慢性リンパ性白血病は高齢者に多い病気であり、実際に造血幹細胞移植が行われることはあまりありません。

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