治療
成長障害では、原因となる病気に応じた治療が行われます。
心疾患や腎疾患、消化器疾患などでは、その病気の治療や管理を行います。
甲状腺機能低下症では、不足する甲状腺ホルモンを内服薬で補充します。原因疾患によっては“成長ホルモン補充療法”が行われます。ターナー症候群では、成長ホルモン補充療法に加えて思春期年齢以降の女性ホルモン補充療法のほか、合併症に対する治療などが行われます。
軟骨無形成症や軟骨低形成症では、成長ホルモン補充療法に加えて“骨延長術”などの外科的手術が行われることもあります。骨延長術とは、創外固定器という機器を装着して伸ばしたい手足の骨を切り、創外固定器を操作して広げて切った部位にできる仮骨を形成させることで骨を伸ばす方法です。
成長ホルモン治療
以下の病気が原因で成長障害が生じている場合は、成長ホルモンを補充する治療が行われます。なお、以下の病気における成長ホルモン治療は保険適用となっています。
- 成長ホルモン分泌不全性低身長症
- ターナー症候群
- ヌーナン症候群
- プラダーウィリー症候群
- 軟骨無形成症、軟骨低形成症
- SGA性低身長症
- SHOX異常症
- 腎疾患(慢性腎不全)
成長ホルモンは脳の下垂体から分泌され、身長を伸ばすほか筋肉量や代謝を調整するなどの役割があります。上に挙げた病気は、成長ホルモン治療を行うことで身長を伸ばすことが期待できます。
成長ホルモンは、毎日夜間の就寝前に自己注射で投与します。目標とする身長に至るまではある程度の年月がかかるため、根気よく治療を継続することが重要です。
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