治療
椎間板ヘルニアで行われる治療には主に保存療法(手術ではない治療)と手術があります。通常は保存療法を行って症状の改善を図り、これによって約85~90%の人が改善するとされています。
しかし、保存療法では効果が現れず症状が長期間続く場合や、痛みやしびれのために日常生活が過度に制限される場合、排尿障害や麻痺症状(筋力の著しい低下)出現の場合などには、突出した椎間板に対して手術が行われます。
保存療法
まず、痛みの症状が強い場合は安静にすることを心がけ、コルセットなどの装具を装着して固定させたりします。また、痛みに対しては消炎鎮痛剤や筋弛緩薬などの内服のほか、原因となっている神経に対して麻酔薬を注入する神経ブロック注射が行われることもあります。
そのほか、症状に応じて筋力を高めるための運動や専用の器具を使用して牽引(ひっぱること)することが検討されます。
手術
手術は突出した椎間板を取り除くために行います。一般的には、後方椎間板切除術という背中に切開を加え、背中側から突出した椎間板を除去する方法で手術を行います。
腰痛がひどいときにはこの術式に加え、金属で椎骨を固定する椎間固定術が行われることもあります。また、内視鏡や顕微鏡を用いて傷を最小限に抑える術式も行われています。
セルフケア
痛みがある場合には、まず安静を心がけ、必要に応じてコルセットの着用や鎮痛剤の服用などを検討しましょう。患部を温めることも大切です。また、長時間同じ姿勢をしていると負荷がかかりやすいため、こまめに姿勢を変えることを心がけましょう。
痛みや違和感を覚えたら、自己判断せず整形外科の受診を検討することが大切です。
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