治療
正常圧水頭症では基本的に、脳脊髄液のバイパス手術である“シャント手術”が行われます。現在、主に行われているのは“脳室―腹腔シャント(V-Pシャント)”と“腰椎―腹腔シャント(L-Pシャント)”です。
脳室―腹腔シャントは細い管を皮下に通して脳室から腹腔(腹膜に囲まれた体腔)に留置する方法で、腰椎―腹腔シャントは腰椎のくも膜下腔から腹腔に管をつなげる方法です。そして体内に埋め込んだバルブで状態に合わせてバルブ圧を変更し、脳脊髄液流量を調節します。
このシャント手術は基本的な脳神経外科的手術であり、日本では年間約13,000例の手術が行われています。ほかの手術同様に感染症などの手術合併症を発症するリスクもあるため、超高齢の方や認知症を伴うほかの病気が併存する方の場合などでは、ご本人や家族と相談しながら手術の適用を注意深く決定します。
医師の方へ
正常圧水頭症について
正常圧水頭症の概要、診断方針、治療方針をまとめて確認することができます。
「正常圧水頭症」を登録すると、新着の情報をお知らせします