検査・診断
暑熱環境にいる、あるいはいた後の体調不良は全て熱中症の可能性があります。問診や診察、必要時には血液検査や尿検査などを行い、そのほかの原因となる病気を除外したうえで、熱中症の診断や重症度評価を行います。
重症度の評価
熱中症は重症の場合は命に関わる病気であり、医療者の判断により入院が必要です。早期に異常を認識して受診につなげ、重症化を防ぐために重症度分類を行って治療を行います。特に意識障害の程度、体温、発汗の程度は短時間に変化するため継続的に観察する必要があります。III度(重症)では意識障害やけいれんなどの症状(中枢神経症状)のほか、肝臓・腎臓の障害、血液の凝固機能の障害など、さまざまな臓器の障害が現れるため、血液検査などで体の状態を評価します。
脱水の有無の確認
皮膚や舌、指先の血の巡りを診察して、脱水状態かどうか確認します。血液検査でヘモグロビンという血液の濃さを示す値が通常以上に高くなっている場合には、脱水によって血液が過剰に濃縮されていることを意味します。
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