犬やその他の動物にかまれることで引き起こされる狂犬病。狂犬病は、発症するとほぼ100%死亡するという恐ろしい病気です。
狂犬病はそもそもどのような病気なのか、原因は何であるか、どのような地域に旅行をするときに注意をするべきなのかを、アフリカのルワンダで日々感染症と戦う医師、青柳先生にお伺いしました。
狂犬病は狂犬病ウイルス(リッサウイルス lyssavirus genus)に感染することで起こる病気です。狂犬病ウイルスへの感染は、狂犬病ウイルスに感染した動物に咬まれたり、体に傷口があったときに、感染した動物の唾液と接触したりすることで起こります。
その後、咬まれた傷口から狂犬病ウイルスが侵入し、人の筋肉などで増殖します。そして筋肉などで増殖した狂犬病ウイルスが神経細胞を通って脳まで移行します。
狂「犬」病と書きますが、必ずしも犬に限った話ではありません。犬以外でもコウモリ・キツネ・アライグマ・スカンク・ネコなどにも狂犬病ウイルスが感染している可能性があり、狂犬病の原因になっています。
地域によっても原因となる動物が異なります。アジアやアフリカなどの発展途上国で多い病気ですが、発展途上国での狂犬病の90%は、犬にかまれることによっておこる感染です。一方、南米ではコウモリが原因となることが多いですし、北米やヨーロッパではキツネ・アライグマ・スカンクなどの狂犬病が問題になっています。
日本で犬に咬まれても、狂犬病の心配はありません。日本国内では1956年を最後に発生がありません。1950年に制定された狂犬病予防法により、犬へのワクチン接種・検疫制度が整えられ、日本国内での狂犬病は撲滅されました。
一方で、1970年と2006年に狂犬病の流行国(それぞれネパールとフィリピン)で犬に咬まれて帰国後に発症したケースがあります。
日本では撲滅された狂犬病ですが、WHOの推計によると年間におよそ5万5千人の方が亡くなっており、海外へ旅行する際は注意が必要です。
狂犬病の流行地域を下記の図に示しました。日本人がよく旅行をする場所で特に注意が必要なのは、インド・中国・フィリピン・インドネシアのバリ島などです。それらの国に旅行する際には、犬に咬まれないようによく注意をしましょう。
関連の医療相談が11件あります
破傷風予防接種は予防ですか?治療ですか?
犬に咬まれたのですが、咬まれた傷は無く、歯形だけで、回りに内出血が少しありました。 病院受診したら、医師から、傷はないけど歯形がついてるから破傷風の注射をしておきましょうと言われました。 1ヶ月後と1年後も注射をするよう説明がありました。 もうすぐ1回目の注射から1ヶ月経ちます。 症状は何もなく、元気に過ごしています。 そこで教えてほしい事があるので宜しくお願いします。 1 破傷風トキソイドの注射は必ずしないとだめですか? 2 傷は無くても歯形がついたら咬まれた事になるのでしょうか? 3 治療が予防接種をすると言うことなのでしょうか? 4 治療なら行かなきゃだと思います。 でも、予防の為なら行かなくてもいいのではないかと思うのですが... しかし、お医者さんが3回注射を受けてくださいと言われたのでしないといけないのかなぁと母が悩んでいます。 宜しくお願いします。
胸痛について
2~3年前から、一時的に胸が苦しくなるような症状がたまにあります。数秒から長くても3分程度、頻度も時期によってまちまちです。 通院している婦人科の医師に相談したところ、更年期症状の一環で狭心症を起こしているのではないかとのことでしたが、ここ数週間頻度が増してきた相談すると、心臓の検査を受けてみた方が良いと言われました。 1月に受けた健康診断で心電図の異常はありませんでした。どのような医療機関を受診すればよいのか、どのような検査を依頼すれば良いかわからず、ご相談させていただきました。
微小血管狭心症
8年ぐらい前から、胸が締め付けられ30分ぐらい苦しむことがあり、更年期の微小血管狭心症だろうとテレビで分かりました。 病院へは行っていませんでした。 更年期も過ぎたのに、たまに症状がでることがありストレスのせいなのか分からず一度病院に行きたいと思うのですが、どこに(何科)で診ていただけるか教えていただけますか。 よろしくお願いいたします。
狭心症の症状
年に1,2回、歯痛&みぞおち痛があり、15分程度で治まる。動脈硬化と言われたことはない。 いずれも、ストレスが強い状態で起こっており、単なるストレスの症状かと思っていた。健康診断等での心電図検査では、異常は検出されていない。 ネットで検索すると、狭心症の症状と一致する。病院に受診するとしたら、該当科はどこになるのか?
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。
「狂犬病」を登録すると、新着の情報をお知らせします