とっぱつせいなんちょう

突発性難聴

最終更新日:
2024年02月20日
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2024/02/20
更新しました
2017/04/25
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治療

突発性難聴では、抗炎症作用を持つ副腎皮質ステロイド薬による治療が基本です。これを内服あるいは点滴で全身投与し、一般的には1~2週間かけて徐々に投与量を減らしていきます(漸減療法)(エビデンスレベルI、推奨グレードC11)。

また、血流を改善させる血管拡張薬(プロスタグランジンE1製剤)や代謝促進薬(ATP製剤)、そのほかビタミンB12製剤が用いられることもあります。

近年、耳の中に副腎皮質ステロイド薬を直接注入するステロイド鼓室内注入療法が行われるようになってきました(エビデンスレベルI、推奨グレードB1)。この治療は基本の薬物療法で十分な効果が得られない場合や、全身的な副作用を避けられるためステロイド薬を全身投与することが困難な場合に行われます。初期治療としてステロイド全身治療と同等かそれ以上の効果があるため、初期治療の選択肢となり、ステロイド全身投与後の救済療法として推奨されている治療法です。

過労やストレスが発症の誘因になるとも考えられているため、十分な睡眠を取り、安静に過ごして心身を休めることも重要な治療です。

突発性難聴は適切な治療を行っても完治する方が3分の1程度、完治はしないが何らかの改善がみられる方が3分の1程度、まったく改善しない方が3分の1程度とされています。確実に治る病気ではありませんが、治療が遅れるほど治療効果が下がり、難聴や耳鳴などの後遺症を生じる可能性が高くなるため、発症後早期、1~2週間以内に治療を行うことが大切です。

参考文献

  1. 一般社団法人 日本聴覚医学会.急性感音難聴診療の手引き2018年版.金原出版.2018.152p

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