けつまくかしゅっけつ

結膜下出血

最終更新日:
2024年10月23日
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2024/10/23
更新しました
2017/04/25
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概要

結膜下出血とは、目の表面を覆う結膜という膜の下にある血管が破れて出血を引き起こす病気です。

結膜は白目とまぶたの裏を覆う膜であり、結膜下出血を発症すると白目が赤く染まって見えます。比較的高い頻度でみられますが、見た目以外の症状を伴うことはほとんどなく、1~2週間程度で自然に治ることが多いとされています。

結膜下出血は、物を持ち上げたりいきんだりする動作、嘔吐、くしゃみ、咳などのささいなきっかけで引き起こされることがあります。そのほか、目の軽度な外傷結膜炎といった目の病気、高血圧症動脈硬化などの病気によって発症することも知られています。

原因

結膜の下にある血管が破れて出血することで起こりますが、その原因は多岐にわたります。結膜炎や目を強く擦る動作などで結膜にダメージが生じることが原因として挙げられるほか、物を持ち上げる、いきむといった動作や、嘔吐、くしゃみ、咳などの動作によって引き起こされることもあります。

また、高血圧症動脈硬化、血液をサラサラにする薬の使用、インフルエンザ麻疹(ましん)などの感染症が原因となることもありますが、はっきりした原因が分からないケースが多いとされています。原因を特定できない結膜下出血を“特発性結膜下出血”と呼び、50歳代以上に多く発症するといわれています。

症状

結膜下出血を発症すると、白目の部分が赤く染まったように見えます。白目が赤く染まるため重症にみえますが、それ以外の症状はほとんどありません。

軽度な目の違和感を生じる場合もありますが、痛みや目やになどの症状は現れず、鏡を見たり周囲の人に指摘されたりして初めて自覚するケースが多いとされています。

また、視力や視野の異常を引き起こすこともなく、結膜の下にたまった血液は自然と体内に吸収されていきます。

検査・診断

結膜下出血は、基本的に視診と細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)検査を基に診断されます。この検査では細隙灯という拡大鏡を使用し、目に光を当てて目の状態を観察します。結膜下出血を発症した場合は、細隙灯顕微鏡検査で血液が結膜の下にたまっている様子が確認できます。

また、事故などの大きな外力を受けたことが原因で発症した場合は、目の状態をさらに詳しく調べるために眼底検査(眼球の奥の眼底と呼ばれる部分の状態を調べる検査)を行ったり、骨折の有無などを確認するためにX線やCTなどの画像検査を行ったりすることもあります。

そのほか、はっきりした原因がないにもかかわらず結膜下出血を繰り返す場合には、何らかの病気が背景にある可能性を考え、必要に応じて血液検査などが検討されます。

治療

特発性結膜下出血では痛みや目やに、視力障害などを伴わないため、治療はせずに経過観察を行うことになります。特発性結膜下出血は無治療であっても1~2週間で自然に治ることが期待できます。

一方で、目に違和感がある場合は点眼薬を使用したり、出血が止まらない場合などは血液の吸収を促進するための薬を結膜下に注射したりすることもあります。また、何らかの病気が原因となっている場合は、その病気の治療を開始・継続します。

予防

結膜下出血ははっきりした原因が分からないケースも多く、確立した予防方法はないのが現状です。一方で、結膜下出血は高血圧症動脈硬化などの病気によって発症することがあるため、これらの病気がある場合は適切な治療を継続していくことも発症予防につながります。

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