原因
肢端紫藍症の原因は確実なものは明らかとはなっていませんが、手足の指先などに対しての酸素供給が不足していることから生じる状態であると考えられています。手足の指先の酸素供給が十分になされるためには、動脈や静脈が適切に働くことが重要です。しかし、肢端紫藍症では、動脈が正常よりも収縮する、静脈が正常よりも広がるといった血管調節のアンバランスが生じていると考えられます。
一方、血管が血栓により詰まるような状態でも、血液の流れが阻害されることになります。しかし、肢端紫藍症はそうした物理的な阻害物が原因となった血流障害ではありません。あくまでも血管の開通性は保たれており、血管が狭くなったり広くなったりといった調整機能が問題を起こしている状態です。
肢端紫藍症は明らかな基礎疾患を同定できない特発性のものと、同定できるタイプのものがあります。肢端紫藍症を引き起こしうる基礎疾患としては、全身性エリテマトーデスや強皮症などの膠原病、がん、感染症、薬剤、四肢の運動障害を伴う神経疾患、拒食症などの精神疾患が例として挙げることができます。
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