症状
胃潰瘍の症状は、原因や胃の壁の障害・損傷によって異なります。初期の段階でみられる典型的な自覚症状は、みぞおちの中央あたりに生じる鈍い痛みである心窩部痛です。
また、潰瘍によって胃の蠕動運動が障害されると、嚥下困難や誤嚥などの嚥下障害、胸やけ、胸痛、嘔吐、食べ物の逆流などが生じることがあります。潰瘍がさらに進行して胃壁の血管を侵食すると、出血が起こります。そのため、下血(黒色便~タール便)や、吐血の症状が出ることがあります。また、出血が長く続くことによって貧血が引き起こされる場合もあります。
痛み止め(NSAIDs)が原因で起こる胃潰瘍は、鎮痛作用の影響で自覚症状が現れず、発見が遅れる場合があります。発見が遅れると重症化することが多く、出血性病変がみられることもまれではありません。
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