原因
腎結核とは、結核菌を原因として引き起こされる病気です。結核は空気感染をする病気であり、第一の感染先としては肺であることが多いです。肺に感染した結核菌はその場で留まることもありますが、血液の流れに乗じて全身各臓器に運ばれることもあります。また過去の感染が再活性化して播種することもあります。具体的には脊椎に運ばれることで「脊椎カリエス」と呼ばれる病気が発症しますし、中枢神経に運ばれると「結核性髄膜炎」が生じます。これら病気と同じように、結核菌が血行性に腎臓へと運ばれることがあり、腎結核が発症します。
血行性病変を伴いやすいかどうかは、患者さん自身の免疫力などが大きく関与します。ステロイド使用中、エイズ、高齢、がんなどの状況においては血行感染を来しやすくなります。
腎臓は尿を産生する臓器ですが、尿管や膀胱など各種泌尿器系臓器と交通を持ちます。さらに腎臓を細かく観察すると皮質、腎盂、糸球体、間質などそれぞれの役割を担う部位に分けることができます。腎結核は、主に尿が産生されて排泄される通り道の腎盂、尿管、膀胱に感染することが多いですが、それ以外の場所にも感染を起こします。
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