治療
血栓性微小血管症の種類に応じた治療が行われます。ここでは、主な種類の治療法について解説します。
TTPの治療
先天性TTPの場合、まず新鮮凍結血漿輸注が検討されます。新鮮凍結血漿とは、正常なADAMTS13を含む健康な人の血漿(血液の液体成分)を補充し、血栓の形成を防ぐ治療法です。ADAMTS13を補充する注射薬(アパダムターゼアルファ/シナキサダムターゼアルファ)が用いられることもあります。
後天性TTPが疑われた場合、早期の治療が重要です。そのため、確定診断の前に血漿交換などの治療が始まることがあります。血漿交換とは、自己の血漿を健康な人のものと入れ替え、正常なADAMTS13を補充する治療法です。血漿交換と同時に、副腎皮質ステロイドおよび抗体薬(カプラシズマブ)を投与する場合もあります。再発・難治の場合は、主にリツキシマブと呼ばれる薬が使用されます。
なお、TTPでは血小板数の著しい減少がみられますが、血栓の状態が悪化するリスクがあるため、原則的に血小板輸血は行われません。
STEC-HUSの治療
STEC-HUSと診断された場合、特異的な治療法はないため、適切な水分補給(輸液)や、血圧管理などの対症療法が中心となります。急性腎障害の程度が強い場合は、必要に応じて血液透析などの腎代替療法が行われることもあります。
aHUSの治療
主な治療法は、血漿交換や血漿輸注、抗補体薬(エクリズマブ、ラブリズマブ)の投与です。抗補体薬は、異常に活性化した補体のはたらきを抑え、血管が壊されることを防ぐ治療薬です。
二次性血栓性微小血管症の治療
原因となっている薬の中止や、背景にある病気の治療が優先されます。改善がみられない場合は、血漿交換などが検討されることもあります。造血幹細胞移植に関連した血栓性微小血管症では、多くの場合で免疫抑制薬の投与中止や減量が行われます。
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