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Nerve
進行性核上性麻痺
進行性核上性麻痺とは、脳のなかでも大脳基底核、脳幹、小脳といった部位に障害が生じることから、さまざまな神経症状を呈するようになった病気を指します。転びやすい、しゃべりにくい、下のものを見にくいと...
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神経
更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

進行性核上性麻痺とは、脳のなかでも大脳基底核、脳幹、小脳といった部位に障害が生じることから、さまざまな神経症状を呈するようになった病気を指します。転びやすい、しゃべりにくい、下のものを見にくいといった症状を認めるようになります。

進行性核上性麻痺の原因はタウタンパクと呼ばれるタンパク質が異常に脳内に沈着することであると考えられおり、同様系統の疾患にアルツハイマー病があることが知られています。 進行性核上性麻痺は、日本において難病指定を受けている疾患のひとつであり、40代以降で発症することが多いです。

日本国内の有病率は、人口10万人当たりに対して10〜20人程度と推定されています。 前述の症状から気付かれることが多く、徐々に歩行ができなくなり寝たきりになります。寝たきりになる結果、誤嚥性肺炎をきたしやすくなり、呼吸不全からなくなる方が多いです。現在のところ根本的な治療方法は存在しておらず、特に転倒を予防するような生活スタイルを確立することが重要です。

原因

進行性核上性麻痺では、脳のなかに存在する大脳基底核から脳幹にかけての神経細胞が障害を受けることから病気が発症します。

特に黒質や淡蒼球、ルイ体と呼ばれる部位の障害が強いです。これらの部位には、タウタンパク質と呼ばれるタンパク質が異常に蓄積することが病理学的に確認されます。神経細胞のなかに「神経原線維変化」と呼ばれる線維状の塊が形成されますが、何故こうした形態異常が生じるのかはわかっていません。

なお、タウタンパク質が蓄積する病気としては、進行性核上性麻痺以外にもアルツハイマー病が知られています。 

症状

核上性進行性麻痺の特徴的な症状は、病気の初期の段階から転びやすくなるということです。これは、神経系に形態学的な病変部位を認める部位に関連した症状であり、姿勢を保つ反射的な要素が減弱するからと考えられます。

また、こうした反射的な要素以外にも、周囲に対する注意力が低下することや危険を察知する能力が低下するためでもあります。さらに核上性進行性麻痺では、下方向のものを見にくくなるという運動機能面での障害もあります。下のほうを見づらくなるということはすなわち、足下を確認しづらいということを意味しており、転倒のしやすさを助長する要因になります。転倒を繰り返すことから、外傷を起こすことも珍しくありません。

また、しばらくは動きにくそうにしていても、突然スイッチが入ったように動きが加速されることもあります。このことは車いすに座っていても認める症状であり、動作が緩慢で椅子に座っていると思っているときに、特に誘因もなく突然車いすから立ち上がり転倒につながることもあります。

進行性核上性麻痺では、パーキンソニズムと呼ばれる症状を呈することも特徴です。パーキンソニズムとは、パーキンソン病でも認めるような、筋固縮、運動緩慢、姿勢保持障害をみることです。

しかし、パーキンソン病のそれとはやや異なる点もあります。パーキンソン病では前傾姿勢をとりながら歩行することが典型的ですが、進行性核上性麻痺では首が硬くなり後屈するようになるため、やや後ろのめりになることが多いです。 さらに、構音障害によるしゃべりにくさや言葉の不明瞭さをともなうこともあります。

病状が進行すると、嚥下機能にも異常を認めるようになり、誤嚥性肺炎を繰り返すようになります。また、前頭葉の機能障害も認めるようになるため、無気力や無関心といった症状も呈するようになります。 進行性核上性麻痺では、上記に述べたような症状が様々な程度で出現します。どの症状が前面に出るかによっても病状が異なることも知られています。 

検査・診断

進行性核上性麻痺では、上述したような症状をもとに疑われることになります。ただし、進行性核上麻痺と類似した症状を呈する疾患も存在するため注意が必要です。

類似疾患としては、パーキンソン病や線状黒質変性症、大脳皮質基底核変性症などがあります。これら類似疾患との鑑別を行うためには、レボドパと呼ばれる薬に対する反応性、頭部MRIやCTの画像検査などが重要になります。

進行性核上性麻痺では、中脳や橋と呼ばれる部位の萎縮、第3脳質の拡大、大脳の萎縮などをともなうようになります。中脳の形態学的な変化として「ハミングバードサイン」と呼ばれるものは特徴的なものです。

治療

進行性核上性麻痺に対しての根本的な治療方法は、現在までのところ確立されていません。したがって、症状に応じた支持療法を行うことが治療の中心となります。効果は限局的なこともありますが、パーキンソン病に対して使用される薬剤やうつ病にも使用されることのある薬剤などを使用することがあります。

そのほか、進行性核上性麻痺では、日常生活や介護において注意すべき点も多いです。進行性核上性麻痺では転倒をしやすいという特徴をみるため、転倒をしにくいような環境整備、怪我をしないような配慮が必要になります。

また、嚥下機能の低下をみるようにもなるため、状況に応じて食事形態を変更したり食器を変更したりする配慮が必要になります。誤嚥性肺炎をきたすこともあるため、抗生物質の使用も必要になります。

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