症状
限局性強皮症の主な症状は、周辺との境界が明確な硬い病変が皮膚にあらわれることです。
特徴として、病気の勢い(活動性)があるときとないときがあり、治ったと思っても再び症状が現れることもあります。時に病変が皮膚の下にある脂肪組織、筋膜、筋肉、腱、骨、関節、神経などに広がることもありますが、内臓に広がることはありません。
皮膚の症状
皮膚症状としては、頭や顔、手足、体幹など全身の皮膚にさまざまな形状の硬化が生じます。病変は円形や楕円形の場合もあれば、線や帯のような形状の場合もあります。また、病変の大きさも数cmから数10cmまでさまざまです。頭や眉毛など毛の生える部分に病変が生じると、その部分の毛は抜けてしまうことがあります。
病変の表面は硬く、やや光沢があり、黄色味を帯びていることが典型的ですが、中には皮膚の萎縮によって表面が薄くなったように感じる場合や、色が濃くなって茶色っぽくなったり、反対に色素が抜けて白っぽくなったりするケースもあります。炎症が生じている際には、その病変の周辺が赤みを帯び、火照ったような感覚を感じることもあります。
また、病変部分の皮膚に何も触れていなくても痛みを感じる人、洋服などが擦れることにより痛みを感じる人もいますが、特に何も感じないという人もいます。
その他の症状
限局性強皮症のほとんどは皮膚症状のみにとどまりますが、線状強皮症を中心に時に病変が皮膚の下まで広がることもあります。
たとえば、皮膚の下の脂肪組織に広がった場合、外から見たときに皮膚の一部がへこんだようにみえたり、筋肉や関節などに広がると関節を動かしにくくなったりすることがあります。
また、まれに頭頸部に病変が広がることもあり、てんかん発作などの脳の病気や、ぶどう膜炎などの目の病気、歯並びの悪化などの口腔内のトラブルを引き起こすこともあります。
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