「原発性アルドステロン症」という病名に馴染みのある方は多くはないかもしれません。これは、かつてはあまり知られていなかった「副腎の腫瘍からアルドステロンというホルモンが大量に出てしまう」病気です。近年、この病気が高血圧の原因として非常に重要であることが分かってきました。
原発性アルドステロン症の検査と診断について、原発性アルドステロン症に関して臨床・研究ともに世界的な第一人者であり、日本の原発性アルドステロン症の診断治療ガイドライン委員長を務められた横浜労災病院院長・西川哲男先生にお話をお聞きしました。
原発性アルドステロン症では、ナトリウムが高値に、カリウムが低値になります。また、少し難しい話になりますが、初診時の血漿アルドステロン濃度(PAC)と血漿レニン活性(PRA)の比が、
となります。 この数字の意味することは、アルドステロンが多く出て、レニンという酵素が少なくなっているということです。なお、健常者ではアルドステロンが多く出ると、レニンが少なくなることが知られています。
副腎静脈サンプリングとは、副腎静脈から直接血液を採取することを言います。まず、大腿の付け根からカテーテルという医療用の管を入れます。その後、副腎静脈から血液を採取していきます。こうすることで、アルドステロンを過剰に産生している部位が明らかになります。
限られていますが、超選択的な副腎静脈採血(普通の副腎静脈採血よりも細かいところまで副腎の状態が分かる採血)を実施できる医療機関もあります。それにより、副腎静脈のどこに原因があるのかをより細かく判別することができます。その結果として、副腎を全部切除することなく、部分切除の手術が可能となり、副腎の機能を温存することができます。
まず、さまざまな内分泌負荷試験(確定診断のためにホルモンを負荷して体の反応を見る試験)を行います。具体的には、カプトプリル負荷試験や迅速ACTH負荷試験、副腎静脈サンプリングなどを行います。
その他の検査としては、動脈硬化を調べる検査も実施します。血圧の脈波を調べて動脈硬化を見たり、エコーで頸動脈の状態や、心肥大の程度を確認したりすることもあります。また、原発性アルドステロン症では脳卒中や慢性腎臓病のリスクも高いため、頭部のMRIを行って頭の血管の状態を確認し、腎臓の機能もチェックしていきます。
ここからはぜひ医療従事者にも知っておいて欲しいことですが、初診の高血圧の患者さんで、まだ何も治療が導入されていない場合や下記のガイドラインに当てはまる場合には、ぜひ血液検査でアルドステロンと血漿レニン活性を測定してみて下さい。
横浜労災病院 名誉院長、西川クリニック 院長
西川 哲男 先生の所属医療機関
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手術後の病理検査にて
手術後の摘出した副腎を病理検査したところ、髄質に肉芽種性炎症があるとのことでした。医師からは帯状疱疹等があったのなら、それが原因の可能性もあり経過観察しましょうとのことでした。肉芽種性炎症とは何なのでしょうか?気にしなくていいのでしょうか?
下垂体機能低下症でもステロイドの副作用で困っています
下垂体機能低下症はステロイド補充や 成長ホルモン補充しか治療法がないのでしょうか?下垂体を鍛える方法はないのでしょうか?原発性アルスステロンで副腎摘出手術をする予定です。
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高血圧から原発性アルドステロン症と言われました。副腎の摘出を薦められましたが薬を選択しました。飲みはじめてから頻尿、頭痛、仕事は自転車通勤してるのですが下半身全体に力が入りにくくなりました。息を吸うと胸が圧迫するような症状だったりします。このまま息ができなくなるんじゃないかって思う時があります。薬の影響なんでしょうか?
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平成26年1月に近くの大きな病院で選択的副腎静脈サンプリングで動脈カテーテルの挿入、中心静脈カテーテル(IVH)の挿入を受け、高血圧の疑いで原発性アルドステロン症、病名:右副腎腫瘍、手術名:腹腔鏡下副腎摘除術を受けました。 術後、カテーテル挿入した附近に違和感があって、手術を受けたの泌尿科に相談したが、問題ないとのこと。 それから4年経った今、体の右半分、カテーテル附近はもちろんのこと、右目緑内障の疑いで予防の目薬の投与、右膝の少し上の部分の痛みがあります。 血圧は原発性アルドステロン症発症の時は180ありましたが、右副腎腫瘍摘除後は150に、現在は110~120になりましたが、悪玉コレステロールの数値が高めです。 この場合、そのまま様子を見た方がいいでしょうか? いろんな先生からの意見を聞きたいので、アドバイスをお願いします。
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