げんぱつせいあるどすてろんしょう

原発性アルドステロン症

最終更新日:
2024年10月28日
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2024/10/28
更新しました
2017/04/25
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概要

原発性アルドステロン症とは、副腎(ふくじん)から“アルドステロン”と呼ばれるホルモンが過剰に分泌されることによって、高血圧を引き起こす病気です。高血圧症患者の5%程度が、この病気によるものと考えられています。

副腎は左右の腎臓の上に位置する小さな内分泌器官で、血圧の調節、体内の水分や電解質の調節、ストレス対応などに重要なさまざまなホルモンを分泌しています。

アルドステロンは、体の中のナトリウムやカリウムの量を調節し、水分量や血圧を正常に保つはたらきを持つホルモンです。健康な状態では、腎臓から分泌される“レニン”と呼ばれる酵素によってアルドステロンの分泌量が調整されますが、原発性アルドステロン症ではレニンの分泌量と関係なくアルドステロンが過剰に分泌されます。その結果、体の中のナトリウムと水分量が増加し、高血圧を引き起こします。

治療は、原因や患者の状態により異なりますが、主に手術治療や薬物療法が行われます。

原因

原発性アルドステロン症の原因は、大きく分けて2つあると考えられています。

副腎腫瘍によるもの

副腎に生じた腫瘍(しゅよう)が原因となり、アルドステロンが過剰に分泌されます。原発性アルドステロン症の多くは腫瘍が原因であり、典型的な例では良性腫瘍がみつかりますが、まれに副腎がんなどの悪性腫瘍がみつかることもあります。

良性腫瘍の原因としては、特定の遺伝子の変異が明らかになりつつあります。

過形成によるもの

過形成とは、副腎内でアルドステロンを分泌する細胞が通常より多くつくられることをいいます。

過形成によりアルドステロンの過剰な分泌が起こりますが、過形成を生じる原因はあまりよく分かっていません。しかし、血縁者内で複数の患者が生じた場合などでは、特定の遺伝子変異との関連も示唆されています。

症状

原発性アルドステロン症の主な症状は高血圧ですが、高血圧そのものに自覚症状があることはあまりありません。ただし高血圧状態が長く続くと血管に負荷がかかり、動脈硬化による脳卒中心不全などの発症へとつながることがあるため、注意が必要です。

そのほか、血液中のカリウム濃度が著しく低くなる低カリウム血症が起こることがあります。低カリウム血症が生じるのは、原発性アルドステロン症の患者の50%未満といわれており、筋力の低下、だるさ、不整脈、息苦しさなどの症状がみられます。

検査・診断

主な症状である高血圧には自覚症状があまりないため、健康診断などで高血圧を指摘され、原発性アルドステロン症を疑われることが一般的です。

原発性アルドステロン症が疑われた場合、まずは血液検査が行われます。その後アルドステロンの分泌の程度を確認するための検査(負荷試験)を行い、診断に至ります。より正確な診断や治療方法の決定のため、CT検査や副腎静脈サンプリング検査が検討されることもあります。

血液検査

血液検査では、血中のアルドステロンとレニンの量を測定します。原発性アルドステロン症の場合、アルドステロンの量は多く、レニンの量は少なくなることが特徴です。アルドステロンとレニンの比が一定の値を越えると、発症が疑われます。

負荷試験

薬剤などを投与しホルモンの反応をみることによって、原発性アルドステロン症の確定診断を行います。負荷試験にはいくつかの種類があり、入院するなどして専門の医療機関で行うことが一般的です。

CT検査

副腎腫瘍や過形成を確認するために行います。原発性アルドステロン症の原因を明らかにするために行われます。

副腎静脈サンプリング検査

左右の副腎静脈から血液を採取し、左右どちらの副腎からアルドステロンの過剰分泌が生じているのかを確認する検査です。左右両方で過剰分泌が起こっている場合を両側性、左右どちらか片方で過剰分泌が起こっている場合を片側性といいます。

治療

原発性アルドステロン症の治療方法としては、手術治療、薬物療法などが挙げられます。

左右どちらかの副腎が原因となっている片側性の場合、手術治療を検討することが一般的です。一方で左右両方の副腎が原因となっている両側性の場合には、手術を行うことはできず、薬物療法を検討することが一般的です。

手術治療

片側性の原発性アルドステロン症の場合、手術にて腫瘍を取り除くことで根治が期待できます。

手術治療で根治した場合でも、高血圧が改善する確率はおよそ50%といわれています。特に高血圧状態であった期間が短い患者や若年の女性では、手術により高血圧が改善する可能性が高いといわれています。

ラジオ波焼灼術

ラジオ波焼灼術は、腫瘍に直接高周波電流を流して焼き切る低侵襲(ていしんしゅう)な治療法です。従来の手術治療に比べ体への負担が小さく、回復が早いのが特徴です。また、副腎機能を温存しやすく、高齢者や手術リスクの高い患者にも適用できます。ただし、特殊な機器を使用するため、実施可能な施設は限られています。

薬物療法

両側性の原発性アルドステロン症の場合や、患者が高齢など手術を行うリスクが高い場合、患者が薬物療法を希望する場合などには、薬物療法としてアルドステロン拮抗薬の処方が検討されます。アルドステロン拮抗薬とは、アルドステロンのはたらきを抑えることにより、ナトリウムの排出を促しカリウムの排出を抑える治療薬です。

実績のある医師

周辺で原発性アルドステロン症の実績がある医師

武蔵野赤十字病院 内分泌代謝科部長

すぎやま とおる
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内科、血液内科、リウマチ科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器科、呼吸器外科、消化器科、腎臓内科、循環器科、心臓血管外科、小児科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、内分泌科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、緩和ケア内科、腫瘍内科、感染症内科、代謝内科、膠原病内科、頭頸部外科、総合診療科、病理診断科

東京都武蔵野市境南町1丁目26-1

JR中央線(快速)「武蔵境」南口  小田急バス、ムーバス(境南東循環):武蔵野赤十字病院下車 徒歩10分

国立国際医療研究センター病院 糖尿病内分泌代謝科診療科長、第二内分泌代謝科医長、内分泌・副腎腫瘍センター長

たなべ あきよ
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内科、血液内科、リウマチ科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器内科、呼吸器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、皮膚科、泌尿器科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、乳腺腫瘍内科、膠原病科

東京都新宿区戸山1丁目21-1

都営大江戸線「若松河田」河田口 徒歩5分、東京メトロ東西線「早稲田」2番出口 徒歩15分

東京大学医学部附属病院 腎臓・内分泌内科 助教

まなか かつのり

内科、アレルギー・リウマチ内科 、血液内科、外科、心療内科、精神科、神経内科、脳神経外科、呼吸器外科、消化器外科、腎臓内科、心臓血管外科、小児科、小児外科、整形外科、形成外科、美容外科、皮膚科、泌尿器科、肛門科、産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、リハビリテーション科、放射線科、矯正歯科、歯科口腔外科、麻酔科、乳腺外科、呼吸器内科、循環器内科、消化器内科

東京都文京区本郷7丁目3-1

東京メトロ丸ノ内線「本郷三丁目」2番出口  都営地下鉄大江戸線も利用可(5番出口) 徒歩10分、東京メトロ千代田線「湯島」1番出口 徒歩15分

医療法人社団めぐみ会 自由が丘メディカルプラザ、杉並堀ノ内クリニック 医師

すどう えいくん

内科、小児科、整形外科、皮膚科、泌尿器科、循環器内科、消化器内科、糖尿病内科、内分泌内科、代謝内科

東京都杉並区堀ノ内2丁目29-14 ライオンズマンション新高円寺1F

JR中央線(快速)「阿佐ケ谷」都営・京王バス渋66系 堀ノ内二丁目下車 徒歩3分 バス

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