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インタビュー

リンパ浮腫の症状

リンパ浮腫の症状
前川 二郎 先生

横浜市立大学 形成外科学 教授

前川 二郎 先生

リンパ浮腫は命にかかわる病気ではありませんが、患者さんにとっては心身ともに大きな負担があります。このことはこれまであまりにも軽視されてきました。多くの方が苦しんでいるリンパ浮腫の症状とはどのようなものでしょうか。

外科手術と保存的治療を組み合わせてリンパ浮腫の改善に取り組んでおられる、横浜市立大学形成外科教授 前川二郎(まえがわ・じろう)先生に、リンパ浮腫の症状についてお話をうかがいました。

一般的な症状は、痛みや皮膚の色の変化を伴わない腫れ・むくみ(浮腫)です。がんの手術後まもなく発症することもあれば、数年から10年以上経過してから発症することもあります。多くの場合、比較的ゆっくりと進行します。

ごく初期のうちは、リンパ液の流れに滞りはあるものの、腫れやむくみが起こっていない、という状態があります。また浮腫があっても軽度のうちは腕や脚を高い位置に挙げると軽減する、いわゆる可逆性の状態にありますが、指で圧迫すると指の跡が残るようになります。

浮腫が進行すると、腕や脚のむくんでいる部分を高い位置に挙げておいても、むくみが軽減しなくなります。また、圧迫した指の跡もよりはっきりと残るようになります。

さらに進行すると、組織が線維化して硬くなりはじめます。このため、指で圧迫しても痕がつかなくなり、横になって安静にしているだけではむくみが良くなるということがありません。むくみが増して皮膚が分厚くなり、表面にしわが目立つようになると、象皮症とも呼ばれます。

国際リンパ学会による病期(ステージ)の分類では下記のようになります。

ステージ0

リンパ液の流れに問題はあるが、腫れやむくみの症状がない。

ステージ1

軽度のむくみ。高く挙げることで軽減する。

ステージ2

高く挙げてもむくみが軽減しない。圧迫すると痕が残る。

ステージ3

組織が線維化して硬くなり、圧迫しても痕が残らない。肥厚、しわ、いぼなど皮膚症状があらわれる。

リンパ浮腫を発症した患者さんがもっとも注意すべき合併症として蜂窩織炎があります。皮膚の下にたまったリンパ液が細菌感染の温床となり、ちょっとした傷からでも急性の炎症を起こしやすくなります。患部が赤みを帯びて熱を持っているときには注意が必要です。

もし蜂窩織炎になってしまったら、まず安静にして患部を冷やし、無理のない範囲で心臓より高い位置に保つようにします。細菌による感染症ですので、抗生剤の服用が必要です。早めに医療機関を受診してください。治るまでマッサージや運動は中止します。

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