残念ながら流産と診断されてしまった場合、その後には具体的にどのような対応を行うのでしょうか。引き続き、山王病院産婦人科・副部長の玉田さおり先生にお話をうかがいました。
進行流産と稽留流産で異なります。また、この項では初期流産(妊娠12週未満)の対応について説明します。
進行流産の場合、ほとんどの方が院外で胎嚢(赤ちゃんを包む袋)が排出しています。具体的には、出血が増えてきて、腹痛が強くなったと感じたら比較的短時間のうちに胎嚢が排出されます。出血が多くなって困ることは少ないですが、まれに胎嚢が完全に排出しきらずに出血が持続してしまうことがあります。通常の月経時と比べて明らかに多い出血があるのに胎嚢の排出がないときには、病院に一度連絡するとよいでしょう。
胎嚢が排出されたら、その胎嚢を持参して病院を受診しましょう。胎嚢に対しては胞状奇胎などの病気がないか顕微鏡検査を行いますので、排出からなるべく早めの受診をお勧めします。
病院では子宮内に胎嚢の遺残がないかどうかの超音波検査を行います。遺残がなければ完全流産として、子宮内環境が回復し月経が戻るのを待ちます。遺残がある場合には不全流産として、次に説明する稽留流産に準じた医学的管理を行います。
稽留流産とは「赤ちゃんは子宮の中にいるが心拍が確認できない状態」のことです。現在では妊娠初期の超音波検査が普及していることもあり、稽留流産と診断される方が多いです。
稽留流産と診断された後にはふたつの方針が考えられます。①待機的管理、②手術療法です。待機的管理というのは胎嚢が自然に排出するのを待つ方法です。一方、手術療法は器具を用いて胎嚢を排出する方法です。
これまでの報告を総合すると、ふたつの方法には明らかな優劣はつかないとされています。それぞれの方針には特徴がありますので、ご自身の希望に合わせて選択してよいでしょう。以下に詳しくご説明します。
診療を行っているなかでの印象では、スケジュールが詰まっていて多忙な日々を過ごしている方や、自宅と病院が離れておりアクセスが難しい方は手術を希望されるケースが多い印象があります。妊娠週数によっても方針が異なることが多く、7週目位までであれば待機的管理を、9週を過ぎると手術療法が行われることが多いです。この他にも病院の方針、子宮の状態等によっても変わってきますので、医師と相談して決めていくのがよいでしょう。
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過去に子宮外妊娠、卵管切除を経験してます。 昨日検査薬にて、陽性反応がありました。 子宮外妊娠が不安で週数を見て、診察へ行ったのですが、胎嚢確認できませんでした。 先生は週数が早いか、化学流産、もしくは子宮外妊娠の再発と言いました。 また翌週再診察となりました。 6週前後で胎嚢確認ができないこともありますか? 二度目の子宮外妊娠の可能性もありますか? 二度目の場合、また卵管切除でしょうか? 最初と違うのは、腹痛や出血がまったくありません。 また化学流産の場合 どう言った処置でしょうか? 3,4日前から座っていてもめまいが止まらないのですが、再度診察へ行くべきでしょうか?
生理?出血?
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