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インタビュー

公開日 : 2016 年 10 月 26 日
更新日 : 2017 年 12 月 28 日

子宮脱の最新治療「腹腔鏡下仙骨膣固定術」とは-子宮脱の治療はリング挿入や骨盤底筋体操だけではない

子宮脱をはじめとする骨盤臓器脱の治療において、再発が少なく現在もっとも推奨される外科手術が腹腔鏡下仙骨膣固定術(Laparoscopic Sacrocolpopexy; LSC)です。従来の術式と比べてどのような点が優れているのか、どのような患者さんに適しているのかなど、昭和大学医学部産婦人科学講座の石川哲也先生にお話をうかがいました。

子宮脱の手術治療-再発率の低い腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)の登場

主に子宮脱に対して行われる手術にも、いくつかの方法があります。その中でも腹腔鏡下で行う仙骨膣固定術(LSC)は、従来の術式に比べて再発率が低いとされています。

古典的な手術では、緩んでいる膣全体を縫縮(ほうしゅく・縫い縮めること)するという手術を行っていました。伸びた靭帯を切って寄せるような形で縫い縮める手術ですが、時間が経つとまた伸びてきてしまうという問題がありました。私自身も実際に20年近く行ってきた方法ですが、文献によって違いはあるものの、その再発率は多いもので4割とも7割ともいわれています。

子宮脱の手術治療-メッシュ手術とは

近年では骨盤底支持組織を補強するためにメッシュを埋め込む手術が行われるようになってきました。実際に使われるメッシュの素材は柔らかいポリプロピレンなどですが、イメージとして建築でいう鉄筋に例えられることがあります。緩くなっている膣壁を補強していくときに硬いものを骨組みとして入れていくことで土台を固めるような役割をしていることから、そのように表現されています。

メッシュの入れ方は膣の中から入れるか、お腹から入れるかという2通りの方法があります。また、お腹から入れる場合、当初は約10cm切開する開腹手術で行っていましたが、現在は腹腔鏡(ふくくうきょう)と呼ばれる内視鏡を用い、ごく小さな傷だけで行うことができるようになっています。

子宮脱の手術治療-腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)とは

腹腔鏡下仙骨膣固定術(Laparoscopic Sacrocolpopexy; LSC)は、腹腔鏡下でメッシュを用いて膣尖部(ちつせんぶ)または子宮頸部(しきゅうけいぶ)を仙骨(せんこつ)に固定する手術方法です。

腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)のイメージ
本図では子宮体部を摘出し子宮頚部と前後膣壁にメッシュを固定しています
(※子宮体部を残す術式もあります)

腹腔鏡下仙骨膣固定術(LSC)の実際の様子

昭和大学病院のLSCの入院スケジュール例

・日曜日に入院
・月曜日に手術(手術時間3時間前後、出血100cc前後です)
・翌日より歩行開始
・土曜日に退院

※6泊7日です

実際の手術の流れ

手術の流れ①(石川哲也先生提供)

 

 

手術の流れ②(石川哲也先生提供)

 

手術の流れ③(石川哲也先生提供)

手術の流れ④(石川哲也先生提供)

※画像提供:石川哲也先生

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