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胃がんの内視鏡検査受診、頻度はどれくらいが適切?
記事2『胃の内視鏡検査(胃カメラ)痛み・苦痛を軽減する経鼻挿入とは?』では、胃がん検診の中でもなぜ内視鏡が勧められているのか、また経鼻挿入という手法の内視鏡検査がなぜ苦痛が少ないのかなどについて...
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胃がんの内視鏡検査受診、頻度はどれくらいが適切?

公開日 2017 年 06 月 26 日 | 更新日 2018 年 09 月 21 日

胃がんの内視鏡検査受診、頻度はどれくらいが適切?
高橋 大介 先生

財団法人同友会 ライフメディカル健診プラザ 院長

高橋 大介 先生

目次

記事2『胃の内視鏡検査(胃カメラ)痛み・苦痛を軽減する経鼻挿入とは?』では、胃がん検診の中でもなぜ内視鏡が勧められているのか、また経鼻挿入という手法の内視鏡検査がなぜ苦痛が少ないのかなどについてご説明いただきました。

記事1『胃の内視鏡検査(胃カメラ)のメリットと受け方-検査時間・痛みの有無は?』でもお話ししたように、胃がんの内視鏡検査では胃がんそのものの発見だけでなく、その原因となる胃炎やピロリ菌の有無について調べることができます。では、胃がんの内視鏡検査はどのくらいの頻度で行うことが効果的なのでしょうか。引き続きライフメディカル検診プラザ院長 高橋大介先生にお話しいただきました。

胃がんの原因と予防法

胃がんの原因の98%はピロリ菌-予防のために行うピロリ菌検査と除菌

記事1、記事2でも述べてきたことですが、胃がんの原因のうち98%はピロリ菌の保有といわれています。ピロリ菌は胃の中に生息する細菌で胃の壁を傷つける特徴があり、放置していると慢性胃炎や胃潰瘍を引き起こし、最終的には胃がんを誘発します。

ピロリ菌の有無を調べるためには、内視鏡による画像診断とピロリ菌検査が必要です。内視鏡で胃の様子をみた際に胃炎が見受けられれば、ピロリ菌を保有している疑いがあります。そのような場合には、組織を採取し、血中尿中の抗体検査やピロリ菌がいるかどうかをその場で判断する迅速ウレアーゼテストなどの方法で確認します。

内視鏡検査と生体検査の結果、万一患者さんがピロリ菌を保有していた場合、ピロリ菌を除菌するための治療を行います。内視鏡検査から6か月以内であれば、保険適用でこの治療を受けられます。

除菌後も油断は禁物-除菌後5年間は毎年内視鏡検査を

しかしご注意いただきたいのは、ピロリ菌を除菌したからといって、胃がんのリスクがすぐに軽減するわけではないということです。これはピロリ菌の除菌によって胃炎は解消されたとしても、ピロリ菌によって起こった胃の粘膜の萎縮や胃の粘膜が腸の粘膜のように変質する腸上皮化生はすぐには解消されないからです。除菌後は年に一度の内視鏡検査を最低でも5年継続して行うことが推奨されています。

胃がんの原因、残りの2%は?

胃がんの98%はピロリ菌によるものだとお伝えしましたが、残りの2%はピロリ菌の影響ではない原因不明の悪性度の高い胃がんを指します。このようながんは若年の方も罹患することがあり、進行も早く早期発見も困難とされています。ピロリ菌を除菌したからといって、すべての胃がんが予防できるわけではないということも理解しておきましょう。

胃の内視鏡検査は必要な頻度も人それぞれ-正しく検査を利用するには?

検診

日本では胃がんに限らず、がん検診を受ける方が欧米と比較して少ないということが大きな課題になっています。検診を受けずにがんの発見が遅れると、十分な治療をするチャンスを逃すことにもつながりかねません。

しかし検診をたくさん受けていればそれで解決するのかと聞かれれば、そうとも限りません。ご自身の状況を正しく理解し、適切な頻度で賢く検診を利用できることが一番です。以下で、検診の種類や頻度について紹介します。

胃がんの内視鏡検査を受けたことがない方へ―ABC検診の活用

藤沢市では今までに胃がん検診を受けたことのない方が、自分の状態に危機感を持ち検診を定期的に受けようと思ってもらえることを目的に、胃がんのリスク検診として「ABC検診」という手法を活用しています。この手法では血液検査でわかる2つの基準を元に胃がんのリスクを4群に分類しています。

  • ピロリ菌抗体の有無:ピロリ菌を保有している場合、胃炎や粘膜の萎縮につながる
  • 胃の粘膜の萎縮の有無:ペプシノーゲン濃度とペプシノーゲンⅠとⅡの比によって胃の粘膜に萎縮があるかどうかが判断できる。ペプシノーゲンとは、ペプシン(胃の消化酵素)の前段階の状態。

A:ピロリ菌がなく、胃の粘膜に萎縮がない状態

→胃がんのリスクが最も少ない

B:ピロリ菌があり、胃の粘膜に萎縮がない状態

→胃がんのリスクがやや見受けられる

C:ピロリ菌があり、胃の粘膜に萎縮がある状態

→胃がんのリスクが高い

D:ピロリ菌がなく、胃の粘膜に萎縮がある状態

→胃の粘膜が激しく荒廃しているためにピロリ菌が住めない状態になってしまった

→胃がんのリスクが最も高い

今までに胃の内視鏡検査を受けたことのない方にはまずこのリスク検診を受けていただき、結果に応じて内視鏡検査の受診を勧めています。

たとえば検査結果がAであれば胃がんのリスクは4群のなかで最も少ないということになります。しかし、ピロリ菌に関係のない理由で胃がんに罹患することがありますので、5年に1回程度の内視鏡検査を推奨しています。一方でCやDなど胃がんリスクが高いという判定が出た患者さんに対しては1年に1回の内視鏡検査を強く勧めています。このように自分が胃がんのリスクをどれくらい持っているのかを正しく知り、適切な頻度で胃の内視鏡検査を受けていくことが必要です。

35歳までに一度は胃の内視鏡検査を

ABC検診ももちろん有効なのですが、私はまず今までに一度も胃の内視鏡検査を受けたことがない方には、35歳くらいまでに一度受診されることをお勧めします。これは胃がんの主な原因であるピロリ菌を保有している場合、40歳までに除菌しておくと胃がんにかかりにくくなるというデータがあるからです。早いうちに検査を行って、ピロリ菌を保有している場合には早期に治療を行うほうがよいでしょう。

また一度ピロリ菌の除菌を行った患者さんはABC検診の対象にはなりません。前述の通り、ピロリ菌除菌後は年に一度の内視鏡検査を最低5年間継続して行うことを推奨しています。その間に異変がなく、自覚症状もなければその後は2年に一度など、検査の間隔をあける方もいます。

ライフプランをしっかり考え、意義のある検診を

高橋大介先生

検診は多くの疾患や自身の身体の傾向・リスクを知ることができる有用なツールです。しかしながら検診を受けていれば健康面は100%安心かと問われれば、もちろんそうではありません。また、患者さんご自身も検診の結果に惑わされたり、必要以上に心配しすぎたりしてしまうことはかえってストレスになってしまいます。

検診と正しく付き合っていくためには自身の生活をよく考えることが必要です。検診にかかるコストやリスクと、疾患に罹患してしまった場合の治療費や負担を天秤にかけ、それぞれの考えやリスクに合わせた受診をするのが一番です。そのサポートをするために私たちは検診・検査方法について正しい知識をもち、患者さんに適切なアドバイスをしていきたいと考えています。

 

小田急電鉄江ノ島線長後駅前に藤沢湘南台病院が監修する「ライフメディカル健診プラザ」に初代院長として就任。以来、来院した利用者に対し健康診断や人間ドックを実施し、異常の早期発見につとめる。

「胃がん」についての相談が13件あります

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