「自分たちは不妊なのではないか」と疑い不妊検査を受け、実際に不妊治療を開始する患者さんは、年々増加しています。不妊治療を受けている方の数をはっきりと表すデータはありませんが、排卵誘発剤、人工授精、体外受精、顕微授精などの不妊治療を受けている患者さんは、10年以上前の2003年の段階で、推定で46万6,900人ほどだといわれています。
不妊治療を受ける方の割合について、田園都市レディースクリニック理事長の河村寿宏先生にお聞きしました。
不妊症の方が、現状どのくらいの数になるのか、はっきりとしたデータは分かっていません。しかし、2003年厚生労働科学特別研究「生殖補助医療技術に対する国民の意識に関する研究」では、実際に不妊治療(排卵誘発剤、人工授精、体外受精、顕微授精、その他)を受けている方は、推計で46万6,900人(タイミング法も含めると56万1,500人)となっています。
この研究結果が報告された2003年〜2015年の13年間で、日本における体外受精や顕微授精等の生殖補助医療の不妊治療周期数*は、4倍以上に増加しています。また、この間、タイミング法などの一般不妊治療も増加していると考えられます。そのため、2017年時点で、実際に不妊治療を受けている患者数は2003年当時のそれを大幅に上回っていると予測されます。
*不妊治療周期数…不妊治療では、1回の治療を1周期といいます。たとえば、採卵をして受精卵を全て凍結し、翌周期に凍結胚を融解胚移植した場合、採卵周期で1回、凍結胚の融解胚移植周期で1回、合計2回=2周期の治療をした計算となり、これは治療を受けている患者数とは異なります。
国立社会保障・人口問題研究所の2015年の報告によると、不妊を心配したことがある(または現在心配している)夫婦の割合は35.0%と、以前に比べ増加しています。子どものいない夫婦では、55.2%となっています。
また、実際に不妊の検査・治療を受けたことがある(または現在受けている)夫婦は、全体で18.2%、子どものいない夫婦では28.2%、という結果でした。
日本の夫婦の約3組に1組は、「自分たちは不妊ではないか」と心配したことがあり、約6組に1組は、実際に不妊症の検査や治療を受けたことがあるのです。この調査結果から、不妊という状態は高頻度で起こっているということが分かります。そして、不妊症夫婦の割合は調査をするごとに増加傾向にあります。
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田園都市レディースクリニック 理事長、田園都市レディースクリニック あざみ野本院 院長
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