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不妊治療について。高度生殖医療などの種類別の特徴。
体外受精の技術は年々進歩を遂げており、実際に生まれてくる子どもの数も増えてきているといいます。今回は、不妊治療の種類と、体外受精・顕微授精・凍結胚移植といった高度生殖医療(生殖補助医療)について...
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不妊治療について。高度生殖医療などの種類別の特徴。

公開日 2017 年 12 月 28 日 | 更新日 2018 年 02 月 20 日

不妊治療について。高度生殖医療などの種類別の特徴。
河村 寿宏 先生

田園都市レディースクリニック 理事長、東京医科歯科大学臨床教授

河村 寿宏 先生

体外受精の技術は年々進歩を遂げており、実際に生まれてくる子どもの数も増えてきているといいます。今回は、不妊治療の種類と、体外受精・顕微授精・凍結胚移植といった高度生殖医療(生殖補助医療)について、田園都市レディースクリニック理事長の河村寿宏先生にお話しいただきました。

不妊治療は何から始めるのか

女性不妊の治療には、

  • タイミング療法
  • 人工授精
  • 体外受精、顕微授精、凍結胚移植などの高度生殖医療(生殖補助医療)

などさまざまな方法があります。

両側卵管閉塞など、最初から体外受精を行うべき状態であれば当然それから開始しますが、通常は、タイミング法から始まり、人工授精、高度生殖医療(生殖補助医療)とステップアップしていく場合が多いです。

しかし、女性の年齢が30代後半から40代と高齢な場合は、早期の治療が望まれるため、初めから人工授精や高度生殖医療(生殖補助医療)を実施するケースもあります。

そして、上記の治療に併用して

  • 薬物療法(排卵誘発剤、漢方薬など)
  • 外科的治療

を行ったりするケースもあります。

男性の場合

男性不妊に対しては、薬物療法や必要に応じて手術療法を行います。また、生活習慣の改善にも効果が期待されています。

 

不妊症の治療 -体外受精胚移植(IVF-ET)について詳しくはこちら

タイミング法とは?

経腟超音波検査による卵胞や子宮内膜の計測、尿中LH、子宮頸管粘膜の状態の観察などによって排卵日を推測します。そして、性交を行う最適なタイミングを医師が指導することで、自然妊娠の確率を高める治療法です。

人工授精とは?

人工授精とは、女性の排卵日に合わせて、男性の精液を採取し、精液から状態の良好な精子を集め、柔らかいカテーテルを使い子宮内に注入する治療法です。

子宮に精子を注入するところまでが人工的であり、その後は自然妊娠と同様のメカニズムで受精に至ります。

 

人工授精について詳しくはこちら

高度生殖医療(生殖補助医療)とは?

高度生殖医療(生殖補助医療=ART:Assisted Reproductive Technology)とは、1978年イギリスで体外受精がはじめて成功以降に発展した不妊治療のことで、従来行われてきた不妊治療では妊娠が難しかったカップルが主な対象となります。高度生殖医療(生殖補助医療)として行われる具体的な治療方法には、体外受精・顕微授精・凍結胚移植をあげることができます。
そして、これらの治療法により、2017年までに世界中で600万人以上の赤ちゃんが生まれていると推測されています。

体外受精

体外受精とは、経腟超音波ガイド下に針を用いて卵巣から卵子を採取し、体外で卵子を精子と受精させ受精卵を数日培養し、その後、カテーテルを用いて受精卵を子宮に戻す(移植する)という治療法です。

体外受精を行う際は、患者さんの自然な排卵周期で行う場合と、排卵誘発剤を使用する場合があります。体外受精は、卵管性不妊症、男性不妊症、子宮内膜症、免疫性不妊症(抗精子抗体陽性)、原因不明の不妊、加齢に伴い卵子が老化しつつあるため治療を急ぐ場合などに適応されます。

 

体外受精について詳しくはこちら

顕微授精

顕微授精とは、卵子を採取した後、細い針を使い卵子のなかに精子を1つ注入して受精卵を作る方法です。体外受精で受精が起こらなかった場合、体外受精では受精が不可能なほど精子の状態が悪い場合などに適応されます。

 

顕微受精について詳しくはこちら

凍結胚移植

凍結胚移植とは、体外受精や顕微授精で得られた胚を採卵したその周期には移植せず、凍結保存した後に融解し移植するという治療です。胚を凍結保存する理由は、採卵周期の着床環境が不良の場合や、卵巣過剰刺激症候群*を回避するためです。

卵巣過剰刺激症候群…排卵誘発剤により多数の卵胞が大きく発育し、卵巣が腫大、腹水や胸水がたまる状態。

 

凍結胚移植について詳しくはこちら

 

いずれの高度生殖医療(生殖補助医療)の場合でも移植する胚の数は原則1個と限定されています。

高度生殖医療(生殖補助医療)の周期数

2017年9月に発表された日本産科婦人科学会の報告によると、体外受精をはじめとする生殖補助医療(高度生殖医療)は、2015年1年間の治療周期数で42万周期を超えています。体外受精、顕微授精、凍結胚移植のいずれの種類も増加傾向にあります。

周期数とは?

不妊治療では、1回の治療を1周期といいます。例えば、採卵をして受精卵をすべて凍結し、翌周期に凍結胚を融解胚移植した場合、採卵周期で1回、凍結胚の融解胚移植周期で1回、合計2回=2周期の治療をした計算となり、これは治療を受けている患者数とは異なります。

不妊症の治療周期

(日本産科婦人科学会より)

また、年齢別に治療周期を調べたものも存在します。下のグラフからわかるように全体の治療では40歳の患者さんの治療周期が最も多くなっています。一方、妊娠・出産した方の周期数は、36歳がピークとなっています。このことから、40歳を中心とした患者さんが、積極的に不妊治療を行っているのに対し、30代後半以降の妊娠、出産率は年齢の関係から低下してしまうということがわかります。

art治療周期

(日本産科婦人科学会より)

高度生殖医療(生殖補助医療)によって生まれた子どもの増加

生殖補助治療の治療周期の増加に伴い、体外受精、顕微授精、凍結胚移植で生まれた子どもの数も増加しています。日本産科婦人科学会の発表によると、2015年の1年間において、日本で生殖補助医療による出生児数は、5万1千人を超えています。この10年間で2.5倍以上、15年間で4倍以上の数字です。

また、2015年一年間に国内で生まれた出生児のうち、19.7人に1人は体外受精児であるということになります。

 

東京医科歯科大学を卒業後、東京医科歯科大学医学部付属病院、賛育会病院、日産厚生会玉川病院産婦人科などを経て、2000年より不妊治療専門施設である田園都市レディースクリニックを開院。「不妊に悩む患者さんの望みを叶えてあげたい」という思いのもと、神奈川県内でもトップクラスの高水準の不妊治療を提供している。

田園都市レディースクリニック: http://www.denentoshi-lady.com/

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