院長インタビュー

「日本トップレベルの医療を地元で」高い総合力で患者さんを支える上尾中央総合病院

「日本トップレベルの医療を地元で」高い総合力で患者さんを支える上尾中央総合病院
徳永 英吉 先生

医療法人社団愛友会 上尾中央総合病院 院長

徳永 英吉 先生

この記事の最終更新は2017年06月26日です。

埼玉県上尾市に位置する上尾中央総合病院。同院は1964年の開設以来、幅広い地域のニーズに応え続け、2017年現在では733の病床を備える総合病院として地域医療の中核を担っています。およそ60万人が住む医療圏を対象に、日々多くの患者さんを受け入れている同院の特徴や信念について、2000年から経営に携わる院長の徳永英吉(とくながえいきち)先生にお話を伺いました。

上尾中央総合病院は、1964年に上尾市立病院を引き継ぐ形で開設されました。開設当時11床だった病床は2017年現在で733床、診療科は43に増加し、現在では上尾市を中心に多くの患者さんをサポートする総合病院となりました。

上尾中央総合病院

上尾中央総合病院の外観 画像提供:上尾中央総合病院

上尾中央総合病院は、上尾市を中心としたさいたま市以北の医療圏に住む60万人の市民を中心に受け入れています。それ以外にも口コミや紹介などを通して、群馬県や東京都などの県外や、海外から通われる患者さんもいらっしゃいます。

当院は救急車を年間に約1万台受け入れており、地域に高度急性期医療(病状が不安定な患者さんに対する医療)を提供しています。

また、当院の病床稼働率(0時に埋まっている病床の割合)は86〜87%です。救急患者さんを数多く受け入れており、高度急性期医療(病状が不安定な患者さんに対する、密度の高い医療)を提供する病院として理想的な稼働率であると考えます。

救急搬送、医師

当院は、埼玉県がん診療指定病院に指定されており、埼玉県におけるがん診療の中心的な役割を担っています。地元で高度ながん治療を受けられることは、患者さん本人はもちろんご家族にとっても、物理的・精神的な負担を軽減することにつながります。

上尾中央総合病院は、どの診療科においても日本トップレベルの医療を提供しています。総合力ある医療を提供することは、地域の患者さんを幅広くサポートする総合病院としての使命であると考えます。そのために私たちは総合診療科を充実させ、各診療科への助言などを行うことで、病院内の総合力を高めています。

また日本トップレベルの医療を提供するために、当院では最新医療機器の導入を進めています。たとえば当院では低侵襲手術(患者さんの身体的負担が少ない手術)を可能にする医療ロボット「ダ・ヴィンチ」をいち早く導入し、泌尿器科・外科・心臓血管外科で活用しています。

ダ・ヴィンチ

よい医療とは、医療技術の高さではなく、患者さんとの関係性で成り立つものだと考えます。

私はこれまで患者さんに「先生に命を預けます」という言葉をいただいたことがあります。これは、その患者さんと築き上げた関係性のなせるものでしょう。

病気は、医師が治すものではありません。病気は患者さん自身が治すものであり、私たち医療従事者はそれをアシストするのです。患者さんが心を開き、自分の命を預けられると思える医療、それこそがよい医療だと考えます。当院は、そのようなよい医療を常に目指しています。

徳永英吉

当院は、日本でトップレベルの総合的な医療を提供できる病院であり続けたいという目標を持っています。そのために、医師が医学研究にも注力できる環境を徐々に整えている最中です。

たとえば現在、臨床遺伝科の新設による遺伝カウンセラーの実施や、再生医療への取り組みにも着手しています。また各診療科で学会発表・論文執筆の数を具体的に目標設定し、定期的にフィードバックを行うなど目標管理を徹底し、病院全体の成長を促しています。

私は院長として、常に病院のあるべき姿を考えています。その姿は、時代のニーズや国の方針を先読みして人材を確保し教育を行い、病院の医療資源を前もって稼働させておくことで実現するのです。現状や国の方針に不満不平をいうのではなく、先を見据えて準備・行動をしていくことで、国の方針に合った病院経営ができると考えています。

私の座右の銘は「邂逅:かいこう」です。邂逅とは偶然の出会い、巡り会いという意味で、私は自分の家族を含めて、あらゆる人との出会いを大切にしています。私が副院長になった2000年頃には、当院の医師は65名でした。しかし2017年現在、医師数は3倍以上に増え、今では210名の医師が志を高く持って働いてくれています。「医師210人みんな飲み友達」ではいい過ぎかもしれませんが、お互いに垣根なくコミュニケーションをとれる環境のおかげで、各診療科の連携力も高まり、よい医療を提供することにつながっています。

医師としてあるべき姿を追い求めて、医療に真摯に向き合ってほしいと思います。不測の事態が起きたときには、私が後の処理を引き受けます。医師ですから、失敗してよいとはいいません。しかし私たちは組織として、医療従事者の教育と医療安全に全力で取り組んでいます。病院を信頼して、ぜひあなたの力と熱意を存分に発揮し、活躍してください。

徳永英吉

当院は志の高い職員によって支えられた、日本トップレベルの医療を提供できる病院であるという自負があります。地域の方々には、遠くの病院に通わずとも、地元で良質な医療を受けられること、地元だからこそ安心して治療を受けていただけるということをお伝えしたいと考えます。

私たちは常に、日本一を目指してきました。これからも私たちは患者さんにとって「命を預けられる病院」であり続け、よい医療を提供し続けていきます。

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    徳永 英吉 先生

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