院長インタビュー

スポーツ整形外科で培った知識と経験を活かし、地域の方に寄り添う医療提供に努める西岡第一病院

スポーツ整形外科で培った知識と経験を活かし、地域の方に寄り添う医療提供に努める西岡第一病院
皆川 裕樹 先生

社会医療法人 仁陽会 西岡第一病院 理事長

皆川 裕樹 先生

目次
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この記事の最終更新は2019年03月25日です。

札幌市豊平区に病院を構える社会医療法人仁陽会西岡第一病院(以下、西岡第一病院)は、1997年に診療科の転換を図り、整形外科に特化した病院となりました。一般的な整形外科疾患だけではなく、スポーツによるけがや障害にも対応できる病院を目指し、スポーツ整形外科の分野に注力しています。

同院は、スポーツ整形外科で培った知識や経験を活かし、若い方からご高齢の方まで、地域の方に寄り添う医療提供に励んでいます。理事長と病院長を兼任されている皆川裕樹先生にお話を伺いました。

病院外観
病院外観

1991年に前身の病院を西岡第一病院と改称し、1997年に診療科を再編。整形外科に特化した現在の体制になりました。再編後は、整形外科の中でも特にスポーツ整形外科の分野に注力しています。

スポーツ整形外科では、スポーツが原因のけがや病気を治療し、再びスポーツができるよう復帰を前提とした医療提供を行います。また、医師や理学療法士が、院外であるスポーツ大会などでメディカルサポートを行うことや、スポーツ選手のトレーナーを務めることもあります。これらスポーツの現場で培った経験が、整形外科全体の技術の向上に結び付いています。

整形外科で求められる治療は、多岐にわたります。なぜなら、日常生活への復帰を望む一般の方もいらっしゃれば、スポーツ復帰を望まれるアスリートの方もいらっしゃるからです。

当院では、特にスポーツ整形外科の分野に力を入れています。スポーツ整形外科で磨いた技術や知識を整形外科全体で活かし、地域の方の幅広い治療のご希望に応じています。

スポーツ整形外科とは、整形外科の中でも、スポーツによる外傷や障害を専門に扱う分野を指します。当院の整形外科には、スポーツ整形外科を専門とする医師がおり、プロのアスリートにも治療を提供できる環境を整えています。

次の項では、当院が取り組んでいる、膝関節と肩関節に対する主な手術について、順にご説明します。

前十字靭帯とは、膝が前後にずれないように安定させる役割を担う靱帯です。前十字靭帯を傷める原因は、ジャンプや方向転換を行うことによって、膝に負担がかかることです。そのため、スキー、サッカー、バスケットボールなどのスポーツをする方に生じやすい傾向があります。

前十字靭帯を損傷すると、膝が不安定になり、半月板や軟骨を損傷します。それを予防するため、前十字靭帯再建術を行います。術後には、膝関節を以前のように動かせるよう、可動域や筋力を戻すためのリハビリテーションも行っています。

手術室の様子
手術室の様子

肩腱板断裂とは、肩関節を支える腱板が切れた状態を指します。肩腱板断裂の原因には、腱板の老化、仕事中の動作やスポーツによる負荷、転倒など強い衝撃を伴う外傷などが挙げられます。

当院では、この肩腱板断裂の手術を行うにあたり、内視鏡のひとつである関節鏡を用いています。関節鏡を用いることで、切開創が小さくなるため、出血や痛みは少なくなります。そのため、早期回復が望めます。

また、当院では、肩腱板断裂手術に留まらず、関節鏡を膝関節や肘関節などさまざまな部位の診断や治療に用いています。これからも、患者さんの体への負担を軽減する治療を追求し、日常生活やスポーツに早い時期に復帰できるよう努めます。

当院のスタッフは、日本スポーツ協会認定のスポーツドクターや、スポーツチームのトレーナーとしても活躍しています。スポーツドクターの資格を持つ医師たちは、北海道で開催されるスポーツの大会において、メディカルサポートを積極的に行っています。たとえば、スキージャンプなどの冬季スポーツの大会やチアリーディングの大会でのメディカルサポートの実績を持っています。また、当院の理学療法士の中には、バスケットボールチーム「レバンガ北海道U15」や高校や大学の部活でトレーナーを務めるスタッフもいます。加えて、過去に当院に勤めていたスタッフが、コンサドーレのトレーナーとして現在活躍しています(2019年3月時点)。

スポーツの現場で、けがの予防と回復に携われることは貴重な経験です。これからも、スポーツの現場で学んだ知識を多職種のスタッフ間で共有し、当院での医療提供に還元していきたいと考えています。

前項で述べたパターンとは反対に、当院の治療経験から得た技術や知識が、スポーツの現場で活かされることもあります。

病院では、幅広い年齢層の患者さんとの対話を重視した医療を学ぶことができます。そこで得た患者さんに寄り添う治療の提供は、スポーツの現場で選手に寄り添う治療の提供に活かされています。

スポーツの現場と病院の双方で培った知識や経験をもって、それぞれの患者さんに適した治療やリハビリを提供してまいります。

若手医師の皆さんには、目標を持ち、専門分野に取り組んでもらいたいと考えています。そのため、当院では皆さんの自由な発想や積極性を支援していきたいと思っています。しかし、皆さんの取り組みたい医療と患者さんの求める医療とが、かけ離れてしまってはいけません。まずは、患者さんとの対話を重ね、患者さんの求める医療の本質を見極めながら、取り組む課題を明確にしていってください。これからも、対話と積極性を忘れず、ご自身の専門分野を確立していってください。

皆川先生

当院では、患者さんにご希望や疑問を率直にお話しいただき、多様なご希望に応えていきたいと考えています。

手足や腰の関節などの痛みに関しては、さまざまなご希望があると思います。たとえば、膝の痛みであれば、痛みを取り除くために手術を希望する方もいらっしゃいます。一方、手術は受けたくないけれど、以前のように歩けるようになりたいというご希望を持つ方もいらっしゃいます。

当院では、患者さんとの対話を重ねることで、患者さんのご希望に沿う治療を提案しています。患者さんと医師との意見交換によって、患者さんが納得して治療を受けられるよう、寄り添う医療の提供に努めます。

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  • 社会医療法人 仁陽会 西岡第一病院 理事長

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