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病院全体がひとつのチーム! 一致団結して救急治療に取り組む菊名記念病院

病院全体がひとつのチーム! 一致団結して救急治療に取り組む菊名記念病院
石崎 律子 先生

菊名記念病院 院長

石崎 律子 先生

今村 強 先生

菊名記念病院  脳神経外科医長

今村 強 先生

武田 直人 先生

菊名記念病院  脳神経外科医長

武田 直人 先生

目次
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この記事の最終更新は2019年07月31日です。

菊名記念病院は、病院全体が「ひとつのチーム」として一致団結して救急治療に取り組んでいます。救急治療には、迅速な検査や治療の対応が大切です。同病院では、患者さんがスムーズに検査や治療を受けることができるよう、さまざまな工夫がなされています。

今回は、菊名記念病院 脳神経外科の石崎 律子先生、武田 直人先生、今村 強先生、石井 翔先生に、同病院の救急治療への取り組みについてお伺いしました。

石崎先生:

私たち菊名記念病院は、全体で218床の比較的規模の小さな病院ということもあって、とにかくフットワークがよい点が特徴だと思います。スムーズに検査や治療ができる体制を築いています。

また、極力、患者さんの手間を省くよう努めています。たとえば、CTやMRIなどの画像検査を行うときにも余分な手続きをすることなく、すぐに検査を受けることが可能です。

これらの工夫によって、常に迅速に検査や治療を行うことができるような体制を築いています。とにかく早く診断をつけ、必要な治療を行うことが大切です。それは脳卒中であっても外傷であっても変わりません。

今村先生:

検査や治療をスムーズに受けることができるよう、受診までの動線がきちんと考えられている点も特徴でしょう。たとえば、当院のMRIを例に挙げると、検査を受けるために着替える更衣室をたくさん設置しています。更衣室が十分にあることで、検査を必要とする患者さんが集中しても入れ替わりが容易になり、スムーズに検査を受けることができるのです。このような動線の工夫によって、当院のMRIは、あまりお待たせすることなく受けることが可能だと思います。

今村先生:

当院は、病院がひとつのチームとして、協力体制を築いています。たとえば、救急搬送された患者さんがいらっしゃったとします。私たち脳神経外科では、救急搬送された数分後に手術に進むこともあります。それくらい、速いスピードで手術を始めることができる体制を築いているのです。

石崎先生:

周囲も非常に協力的です。患者さんのためにという意識のもとで協力し合い、一致団結する体制が築かれていると思います。小規模な病院ということもあり、みんな顔が見えていますし、お互いのことをよく知っています。「患者さんのために」という意識を皆が持ちながら、日々診療に尽力しています。

左から石崎律子先生、今村強先生
左から石崎 律子先生、今村 強先生

石井先生:

救急医療に特に注力している当院では、あらゆる治療が可能な設備と体制を築いています。脳神経外科の診療には、執刀医の確実な力量と、洗練された診療システムの両輪が不可欠ですが、ここには十分な環境がそろっていると感じます。

武田先生:

もともと当院の脳神経外科に在籍していたのは石崎先生なんです。私が入職した頃から、院内の循環器科など他の診療科から信頼されていたことが印象に残っています。地域の救急隊からの信頼も厚かったです。

そこから徐々に今村先生と私、石井先生など医師が増えていきましたが、もともと築かれていた信頼関係のおかげで、現在もスムーズな連携ができていると感じます。

武田直人先生
武田 直人先生

石井先生:

私は2019年4月に当院の脳神経外科に入職したばかりです。「手術を学ぶにはまず先輩の日頃の立ち居振る舞いから真似をしろ」と言われますが、思わず真似をしたくなるのが当院の脳神経外科の先輩方です。

診療の技術に学ぶ点が多いのは当然ですが、私が尊敬しているのは、「医師として抜群に信頼できる人柄」です。患者さんを思う医師としての優しさを感じられる方ばかりです。

お互いのリスペクトがあってこそチームが機能するということを実感しています。

石井翔先生
石井 翔先生

石崎先生:

私は神経の奥深さに惹かれて脳神経の世界に足を踏み入れました。神経系は奥が深くて面白いと思ったんです。また、一筋縄ではいかない部分に魅力を感じて脳神経外科を選びました。

当院に入職してからは、地域の患者さんの治療に尽力してきましたが、その姿勢は今も変わりません。頭痛めまい、手足のしびれなどが現れ脳の病気か迷う場合であっても、いつでもご相談ください。当院では、脳卒中の超急性期治療は、24時間体制で脳神経外科の医師による診察が可能です。

また、脳動脈瘤脳動静脈奇形脳梗塞、頸動脈狭窄(きょうさく)症などに対する血管内治療なども積極的に取り組んでいます。少しでも気になる症状がありましたら、お気軽にお問い合わせください。

武田先生:

私はもともと機械をいじることが好きでした。「ここが壊れると機械が動かない」であるとか、そういったメカニズムを解明することにもっとも近い分野が脳神経外科だと思い、脳神経外科の道に進んだのです。

脳神経外科医として働き始めてからは、技術の向上と共に、病状や治療方法などを分かりやすく説明するよう心がけてきました。また、なるべく親しみを込めながら話すよう努めることで、患者さんやご家族が質問しやすい雰囲気をつくるようにしています。

当院では血管内治療や、2mm程度の小さな穿孔(せんこう)*で行う慢性硬膜下血腫の手術など体への負担が少ない手術を取り入れています。また、t-PA静注療法、血栓回収など救急治療にも力を入れていますので、安心して当院をご利用ください。

*穿孔…治療によって生じる穴を指す

今村先生:

私は脳神経外科の領域がとにかく好きなんです。脳神経の分野も手術も好きだから脳神経外科医を続けています。「どうしたらもっとよりよい手術ができるか」と常に考えながらこの仕事に取り組んできました。

治療はもちろん大切ですが、一番大切なことは病気にならないことであると思っています。病気になってしまってからでは、取り戻せないことがたくさんあるからです。たとえば、脳卒中を発症すると後遺症によってQOL(生活の質)が下がってしまうケースも少なくありません。

血圧のコントロールだけで、成人病の多くが予防できます。今は血圧のコントロールが期待できる薬がたくさん出ていて、朝1回飲むだけでコントロールできる薬もあります。ぜひ予防に気をつかってください。

石井先生:

私は元々、人が生きることそのものを探れるような仕事に就きたいと思って医師を目指しました。学生時代に脳神経外科の実習で担当させていただいた患者さんの脳を見たとき、その方の全てがそこに詰まっていると感じました。以来、「人間を知ることは脳を知ることではないか」と思うようになり、迷うことなく脳神経外科へ進みました。

実際に脳神経外科医となり実感したことは、「患者さんだけでも、医師だけでも病気や怪我に勝つことはできない」ということです。患者さんと医師がパートナーとして一緒に立ち向かうという姿勢を大切にしながら日々の診療にあたっています。

脳神経の病気の厳しさも、手術そのものの厳しさも知っている脳神経外科医だからこそできる医療があり、そこに真摯に向き合うことは、私自身の幸せでもあります。地域の皆さんにとって、頼れる存在となるよう今後も努力していくつもりです。

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