治療
サルコペニアの進行を防ぐためには運動と食事が有効であるため、サルコペニアと診断されたら運動指導と食事指導が行われ、患者自身で取り組むことになります。
運動
筋肉量を増やして筋力を強くするためには、レジスタンス運動(筋力トレーニング)がもっとも効果的だといわれています。
また、ウォーキングや有酸素運動は、サルコペニアの予防には有効です。サルコペニアの治療には、インターバル速歩など速く歩くことがポイントです。これらを組み合わせて運動を行い、運動後30分~1時間以内にタンパク質(アミノ酸)を摂取することでより効果的に筋力量を増やすことができます。
このような運動は日常生活の中で患者自身が行えるものですが、医療機関の中にはリハビリテーションを提供している施設もあるため、医療機関に相談するのもよいでしょう。
食事
食事においては筋肉量の増加や老化の予防に関わる、タンパク質やBCAAなどの栄養素を多く含む食品を積極的に食べることが大切です。また、ビタミンDとカルシウムも重要な栄養素で、転倒や骨折予防につながります。
タンパク質においては肉類や魚介類、卵、大豆製品、乳製品など、BCAAは鶏肉やまぐろの赤身、大豆製品、牛乳などに多く含まれています。
このような栄養素を意識しながら、主食、主菜、副菜をそろえたバランスのよい食事を心がけるようにしましょう。
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