ちゅうどくしん

中毒疹

最終更新日:
2019年02月28日
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2019/02/28
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概要

短時間の間に全身に発疹が生じた場合、体内の何らかの物質が原因(毒)となっていると想定して、中毒疹と呼ぶことがあります。原因となる物質はさまざまで、薬、食物、体内で作られた何らかの物質、感染症に伴ってできる物質などが挙げられます。薬が原因と判明した場合は薬疹と呼ばれます。

自然と治ることもありますが、なかには入院を必要とするような重篤なケースもあります。

原因

外から投与された薬・食物のほか、体内で作られた何らかの物質、ウイルス・細菌などの感染症に伴って体内で増えた何らかの物質などが原因となります。それらの物質が具体的にどうなって発疹を作るのかは分かっていません。

新生児には、ニキビのように盛り上がり中心に黄色いを持つような新生児中毒疹(新生児中毒性紅斑)が見られる場合があります。顔・胸・腹・背中・手足などの身体のさまざまな部分に見られます。原因の詳細はいまだ不明です。しかし、子宮内で生活していた胎児期から、出産によって胎外に出ると赤ちゃんの環境は劇的に変わります。このとき、赤ちゃんの体内の代謝も環境に合わせて変化していきますが、その過程で生じることがある現象だと考えられています。また、自然に治っていく症状だとされており、かゆみ・痛みなどもないため、特に対処する必要はありません。

 

症状

全身のさまざまな部位に、さまざまな状態の発疹が見られます。発疹の状態は、蕁麻疹(じんましん)(みみずばれ状に盛り上がる)・紅斑(こうはん)(血管が広がって赤く見える)・紫斑(しはん)(血管から血液が少量漏れ出し紫~赤く見える)・水疱(みずぶくれ)などさまざまです。かゆみ・痛み・発熱などは、ある場合、ない場合とそれぞれです。薬疹のうち重症のものは、口・目・陰部などの粘膜にもただれが見られ、高熱が出て、命に関わったり、皮膚・粘膜に後遺症を残したりする場合があります。

 

検査・診断

全身の皮膚・粘膜の状態をよく観察し、原因となるようなことがなかったかを問診します。皮膚の一部を取って顕微鏡で見る検査(生検、病理検査)を行う場合もあります。

感染症の症状がある場合は、発熱と発疹の出るタイミングや、発疹の出方から診断がつく場合もありますが、原因となりやすい病原体(マイコプラズマ、麻疹風疹肝炎ウイルスりんご病伝染性紅斑の原因になるヒトパルボウイルス、EBウイルス、ヘルペスウイルス、HIVウイルス、溶血性連鎖球菌=いわゆる溶連菌など)が見られないか、血液検査などを行う場合もあります。

治療

自然に消えていくと考えられる場合は、特に何もせず経過を観察することもあります。かゆみ・痛みなどがある場合は、症状を抑える薬を使用する場合もあります。

薬疹では、原因となる薬の使用を中止し、重症の場合は入院して、炎症をおさえるステロイド薬の点滴、免疫グロブリン製剤の投与、血漿交換治療など、集中的な治療が必要となる場合もあります。

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