症状
反応性関節炎の症状は、関節炎のほか、皮膚粘膜病変、尿道炎、結膜炎などがあります。また、全身症状として微熱、体重減少、疲労などが現れる場合があります。反応性関節炎の症状が現れる数週間前に、下痢や尿道炎などの細菌感染症の症状が現れるのが一般的です。感染している細菌の種類によって、その後の症状が多少変わるといわれています。半数で、症状は6か月で、ほとんどの患者で1年以内に症状が消失しますが、15~50%で慢性化したり再発を繰り返したりすることがあります。まれに、心臓や血管、脳や神経の症状が現れることがあります。
関節炎
膝や股関節など、下肢の大きな少数の関節に現れる関節炎が主体となります。手や足の指などの多数の関節に炎症が起こる場合もあります。仙腸関節(腰にある骨盤の関節)の炎症では、腰や臀部の痛みが現れます。腱が骨に付着する部分(アキレス腱や足底や膝など)に炎症が起こり、痛みが生じることもあります。
皮膚粘膜病変
口の中の粘膜や舌が赤くなり、痛みのないびらんが生じることがあり、時に出血を伴います。手のひらや足の裏に小さな水疱が現れ、盛り上がったり結節になったりしながら癒合し、角質が厚くなる“膿漏性角化症”は特徴的な皮膚病変です。男性では、亀頭に赤く境界明瞭な病変が出現し、浅い潰瘍を形成する“連環状亀頭炎”を生じることがあります。
尿道炎
泌尿生殖器の感染症が原因となる場合、尿道炎によって排尿時痛や排尿時の不快感、過剰な分泌物などの症状が現れることがあります。男性では、時に前立腺の炎症を伴います。
結膜炎
目とまぶたの裏を覆う結膜が炎症を起こすと、充血、かゆみ、痛み、違和感、光に対する過敏、過剰な流涙などを引き起こします。目の症状としてはほかに、角膜炎やぶどう膜炎が起こることもあります。
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