たいだいこつこっせつ

大腿骨骨折

骨・関節

目次

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概要

大腿骨骨折とは、太ももや股関節を構成する大腿骨(だいたいこつ)の骨折を指します。多くは高齢の女性に起こるため高齢化を背景として増加傾向にあり、寝たきりの原因にもなる骨折です。

年齢を重ねると骨粗鬆症(こつそしょうしょう)を発症しやすくなり、バランス感覚も保ちづらくなるため、つまずいて転んだりすることがありますが、こうしたちょっとした転倒などをきっかけに大腿骨骨折が起こることがあります。

また、介護中のオムツ替えや、寝返りを打った際に発症するようなケースもあります。大腿骨骨折を発症すると、寝たきりになるリスクがあるため、基本的には手術を行い、早期にリハビリテーションを行うことが重要です。

原因

大腿骨骨折は、股関節付近で発症することが多いです。股関節は、大腿骨の頭が骨盤にはまり込む形で形成されており、大腿骨頭は関節包と呼ばれる構造物で覆われています。大腿骨骨折は、この内側と外側どちらに骨折が生じるかに応じて、大腿骨頸部骨折と大腿骨転子部骨折に分類されます。

  • 大腿骨頚部骨折(内側型、内側骨折):ちょっと足をひねる程度でも発症することがあります。
  • 大腿骨転子部骨折(外側型、外側骨折):明らかな転倒で発症します。

関節包内外では血流の豊富さが異なっており、受傷時の全身状態や治癒経過に大きな差が生まれます。内側は血流に乏しく骨折が治癒しにくいですが、外側は血流が豊富であり骨癒合が得られやすいとされています。

症状

骨折部位を触ると強い痛みが生じます。また、腫れを伴うことや、骨が歪むことから表面上でも変形していることがわかることもあります。

そのほかにも、両足の長さが違う、骨折した足が内側(もしくは外側)に向いているなどで骨折を認識することもあります。さらに、数日経過してからあざができることもあります。

大腿骨骨折は高齢者に生じることが多いため、自覚症状の訴えが明らかではないこともあります。しかしその場合でも、足を他動的に動かすととても痛がる、自立歩行ができなくなるなどの症状がみられます。

検査・診断

大腿骨骨折が疑われる場合には、第一にレントゲン写真の撮影が行われます。ただし、大腿骨骨折なかには、骨のずれが明らかではなく、少し亀裂が入る程度であることもあります。この場合には、必ずしもレントゲンだけで判断できるわけではありません。そのため、CT検査やMRI検査などのより詳細な画像検査が必要となる場合もあります。

治療

大腿骨骨折を発症した場合には、基本的には手術的な治療介入がなされます。

骨折の部位や程度などにより異なりますが、人工骨頭置換術が行われたり、スクリューで骨を固定したりすることもあります。

手術後にはリハビリテーションを行い、寝たきりならないようにすることが必要になります。寝たきりになると認知症や誤嚥性肺炎などのリスクも懸念されるため注意が必要です。また、高齢者では、大腿骨骨折を生じた場合、反対側も骨折を起こすリスクが高いことが知られています。次の骨折を予防するためには、基盤にある骨粗鬆症の治療をきちんと行うことが重要です。

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