まきづめ

巻き爪

最終更新日:
2021年10月18日
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2021/10/18
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概要

巻き爪とは、爪が彎曲(わんきょく)し、皮膚に食い込んでいる状態です。主に足の第1()の爪にみられ、深爪や不適切な靴選びなどが原因で起こります。

炎症を起こすと化したり、歩行しづらくなったりします。皮膚科や形成外科、整形外科での適切な治療が必要です。

原因

以下に示すような原因があります。

深爪

爪の切り過ぎで起こります。特に爪の両端の切り過ぎで起こりやすくなります。

ただし、爪の伸ばし過ぎが原因となることもあります。

深爪が皮膚に刺さり、炎症を起こした状態は陥入爪と呼ばれ、巻き爪とは区別されます。

不適切な靴選び

先端が細くなった靴やハイヒールでは爪が圧迫されます。逆にゆるい靴でも、靴の中で足が滑り、結果的に爪を圧迫することにつながります。

足への負担

肥満や激しいスポーツでは爪に過度の圧力がかかり、巻き爪となることがあります。

爪白癬

爪白癬(つめはくせん)にかかると、爪が厚くなり変形が起こります。それが原因で巻き爪になることもあります。

症状

巻き爪の初期はつま先の先端の炎症で、疼痛(とうつう)、発赤がみられます。歩行のたびに体重がかかり、強い疼痛が起こることがあります。

炎症が起こると浮腫(ふしゅ)によりさらに爪の食い込みが強くなり、ますます炎症が強くなります。炎症が強くなると、爪の横の皮膚に炎症性の肉芽腫(にくげしゅ)を形成し、さらに疼痛が強くなります。

もっと重症になると炎症が進み、つま先が(かのう)します。陥入部の周囲の皮膚の発赤、腫脹(しゅちょう)(うみ)の貯留などがみられ、激痛を伴います。

検査・診断

巻き爪を自分で治そうとして、かえって悪化する場合があります。ご本人の爪の状況に応じて、皮膚科・形成外科・整形外科の先生に相談してください。

変形した爪が白癬菌に感染していないか、顕微鏡で調べます。また、どのような細菌に感染しているか培養検査します。

糖尿病があると巻き爪の症状が増悪しやすいため、糖尿病の程度を評価する検査を行うこともあります。糖尿病は、血液検査(HbA1c値の測定など)で確認します。

治療

以下のような治療法があります。

テーピング法

変形した爪が周囲の皮膚に負担を与えないように、テーピングをして爪と周囲の皮膚に隙間ができるようにします。

コットン療法

ピンセットで爪の角にコットン(綿球)を詰め、爪が皮膚に食い込むのを抑制します。

人工爪

切り過ぎた陥入爪の角をアクリル樹脂(アクリル人工爪)でカバーして、深爪する前の長さになるよう爪を継ぎ足します。

薬物治療

細菌感染を伴う場合は、抗菌薬の内服と外用を行います。肉芽腫の状態により、ステロイド外用や凍結療法、電気焼灼(しょうしゃく)術を追加します。爪白癬に対しては、抗真菌薬治療を行います。

矯正具

専用のワイヤーを爪の形に合わせてカットし、爪の両サイドに引っ掛けます。そして、専用フックを用いて巻き上げて固定します。

超弾性ワイヤー

爪の2か所に小さな穴を開けて、専門のワイヤーを穴に通して矯正を行います。弾性ワイヤーを行うためには穴を開けるために爪を伸ばす必要があります。

フェノール法

フェノール法は、手術によって巻き爪を改善する方法です。爪が食い込んでいる部分を切除し、切除した部分からフェノール塗布することで再び爪が生えないようにします。動脈不全の場合は、フェノールの使用はできません。

プレート法

樹脂や形状記憶金属を爪の上に貼り付けて矯正する器具です。

ガター法

陥入部分にプラスチックチューブを挿入し、爪と皮膚との間のクッションにする方法です。

予防

スクエアカット(皮膚から水平に切って角を残す切り方)で爪切りをします。特に爪の端の部分を切り過ぎないように気を付けることが大切です。

また、適切なサイズの靴を履くことが重要です。ハイヒールなど、靴のつま先が急に狭くなっているような形の靴は、第1趾と第5趾の両側から強い圧力がかかってしまうので、できるだけ避けるようにしましょう。

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