検査・診断
思春期遅発症には、体質や遺伝などによる病的でないものとホルモンの異常や精巣・卵巣の異常によるものがあり、適切に鑑別する必要があります。このため、必要に応じて以下のような検査が行われます。
ホルモン検査
性腺刺激ホルモン分泌ホルモン、性腺刺激ホルモン、性ホルモンの3段階におよぶホルモン分泌に異常がないかを評価する検査です。
視床下部に異常がある場合にはすべてのホルモンの分泌が低下し、下垂体に異常があるときには視床下部からの性腺刺激ホルモン分泌ホルモンが増加して、性ホルモンは減少します。
また、精巣・卵巣に異常がある場合には性腺刺激ホルモン分泌ホルモンと性腺刺激ホルモンの双方が増加します。このように、3種のホルモン値を調べることで、原因がどこにあるのかを推測することが可能です。
画像検査
視床下部や下垂体に腫瘍などの病変がないか調べるためにCT検査やMRI検査が行われます。また、女子の場合には卵巣の状態をチェックするために経膣超音波検査が行われることもあります。
遺伝子検査
女子の思春期遅発症の原因として多いターナー症候群や、男子のクラインフェルター症候群は染色体異常が原因の病気であり、これらの確定診断をするうえで遺伝子検査が必要となります。
血液検査
糖尿病や腎不全、甲状腺機能低下症などを評価するために血液検査が行われることがあります。また、栄養状態や筋肉疲労の程度も調べることができ、多くの場合で一般的に行われる検査です。
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