原因
筋萎縮性側索硬化症の原因はまだはっきりと分かっていませんが、神経の老化のほか、体内で発生した活性酸素によって組織にダメージがおよぶ“酸化ストレス”などが関係していると考えられています。
多くの場合この病気は遺伝しませんが、全体の約5%に家族内での遺伝性の発症がみられます。家族内で発症するものを家族性筋萎縮性側索硬化症といい、両親のいずれか、もしくはその兄弟や祖父母などに同じ病気の人がいる場合がほとんどです。
家族性筋萎縮性側索硬化症では、患者の約20%に酵素の1種であるスーパーオキシド・ジスムターゼ(SOD1)の遺伝子異常が見つかっています。SOD1は活性酸素であるスーパーオキシドを消去する酵素ですが、SOD1遺伝子変異がALSを発症させるメカニズムはまだ十分には解明されていません(2023年8月現在)。
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