治療
たばこの煙などの影響で破壊された肺胞の構造が元に戻ることはないため、肺気腫の治療は進行を予防すること・症状を緩和すること・合併症を予防することが主体となります。
進行を予防するためには、第一に禁煙が必要です。また、肺気腫は感染症を併発すると症状が悪化することがあるため、インフルエンザなどのワクチン接種を積極的に行う必要もあります。また、新型コロナウイルス感染症に罹患すると重症化しやすいため、ワクチンで予防することが重要です。
症状を緩和するには、狭くなった気道を広げるために気管支拡張薬が第一選択になります。一部の患者ではステロイド吸入薬が必要な場合もあります。また、体に負担のない呼吸を行うためのリハビリテーションが必要になります。
一方で、肺気腫は体の中の酸素が不足する病気であり、進行した場合は常に酸素吸入を行う在宅酸素療法の導入が検討されます。また、肺の膨張が高度なケースでは肺を切除して容積を減らす手術が行われることもあります。
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