症状
脊髄性筋萎縮症は発症時期によってI型~IV型の4つのタイプに分類されますが、それぞれ重症度が異なるのが特徴です。
もっとも重症な型は生後6か月までに発症するI型であり、発症すると運動の発育が停止し、体を動かすことができなくなります。筋肉はその緊張を失い、体のやわらかい赤ちゃん(フロッピーインファント)の状態を示し、お座りもできないため寝たきりの状態となり、呼吸をするのに必要な筋肉も衰えていくので呼吸をすることができなくなります。また、ものを飲み込む力も弱まっていくため、哺乳困難や誤嚥などを引き起こすのも特徴です。人工呼吸器で適切な呼吸管理をしない場合は生後18か月までに95%が命を落とすとされています。
また、生後6か月~1歳6か月までに発症するII型はI型のように急激に寝たきり状態となることは少ないですが、体幹や腕や脚の筋肉が萎縮していくことで支えなしで立ったり歩いたりできません。さらに、成長していくにつれて関節が硬くなったり背骨が曲がったりするのも特徴です。
そして、1歳6か月~20歳までに発症するIII型は徐々に筋力の低下が進んでいくため、正常に運動の機能が発達していくものの成長していくにつれて転びやすい、立てない、歩けないといった運動機能の低下が目立つようになります。また、20歳以降に発症するIV型は、長い経過をかけて太ももや肩などの筋肉が萎縮し運動機能が低下していくのが特徴です。
脊髄の神経細胞の変性によって、I型・II型では舌の細かいふるえが、II型・III型・IV型では手指のふるえが見られます。
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