症状
腹圧性尿失禁では、お腹に強い力が入ったり体を強く揺さぶったりしたときに尿が漏れます。尿漏れを誘発する動作の実例として、縄跳びや跳躍、咳やくしゃみ、走る、階段を駆け降りる、重いものを持ち上げる、歩くなどがあります(漏れを誘発する力が強い順に配置)。腹圧性尿失禁には再現性があり、ある程度尿がたまっている状態で、どのレベルの動作をすると尿漏れするかという明確な閾があります。
高度な腹圧性尿失禁では、ベッドからおりる、椅子から立ち上がるなど弱い力でも都度尿が漏れるようになります。高度の腹圧性尿失禁では、意図的に膀胱の出口を骨盤底筋でサポートしているとき以外は尿が流出するようになるためです。
年齢層にもよりますが、長く続いた腹圧性尿失禁の多くは腟内への尿の流出による腟の劣化を伴うようになり、いずれは過活動膀胱を併発し混合性尿失禁に姿を変えます。この状態では腹圧がかかるときに尿が漏れるだけでなく尿意切迫や頻尿も加わるため、生活の質は著しく低下します。
医師の方へ
排尿のお悩み相談ができる病院を調べる
排尿のお悩みについて、相談ができる病院を調べることができます。
※この検索機能の利用にあたってはログインが必要です。
エリアから探す
「腹圧性尿失禁」を登録すると、新着の情報をお知らせします
腹圧性尿失禁を得意な領域としている医師
-
-
骨盤臓器脱
- 経腟メッシュ手術(TVM手術)・ロボット支援下仙骨腟固定術などを骨盤臓器脱の部位・重症度・患者背景によって、症例にあった術式を決める。
骨盤臓器脱には、膀胱瘤、子宮脱、直腸瘤、膣断端脱などがある。
-
腹圧性尿失禁
- 骨盤底筋訓練・薬物療法に加え、中部尿道スリング手術であるTVT手術やTOT手術でスポーツができるようになることを目指す。
-
過活動膀胱
- 抗コリン薬やβ₃作動薬による薬物療法を行う。内服薬で効果不十分や副作用で継続できない難治性過活動膀胱には、ボツリヌス毒素膀胱壁内注入療法を外来にて行う。
-
間質性膀胱炎
- 原因不明の頻尿・膀胱痛を排尿日誌や膀胱鏡で診断をつけ、経尿道的に膀胱水圧拡張術やハンナ病変を焼灼するハンナ型間質性膀胱炎手術を行う。食事療法やDMSO膀胱内注入療法も併用する。
-