症状
赤外線による主な障害には、眼障害、皮膚障害、熱中症があります。特に、目や皮膚に対しては近赤外線か遠赤外線かで引き起こされる障害が異なります。
眼障害
近赤外線は目の水晶体を濁らせ、白内障を引き起こします。白内障では、視力低下、目のかすみ、ものが二重に見える、まぶしく見える、視界が暗く感じるなどの症状がみられます。
また、近赤外線は角膜炎や結膜炎の原因になることもありますが、紫外線とは異なり遅発性です。角膜炎、結膜炎では目の異物感、目の痛み、充血、流涙、目を開けにくいなどの症状を自覚します。
遠赤外線においては、網膜のやけど、虹彩萎縮や黄斑変性などを引き起こします。
皮膚障害
近赤外線は皮膚に対して強い透過力を持つため真皮にまで達します。そのため、表皮の基底膜細胞、皮脂細胞、真皮の毛細血管などが障害され、網の目状の紅斑や色素沈着が特徴的な大理石様皮膚(火だこ)や皮膚の肥厚などを引き起こします。一方の遠赤外線は、皮膚のやけどを引き起こします。
熱中症
熱中症の発症には高温・多湿の環境だけでなく、発熱体から放射される赤外線による熱も影響します。初期症状として、めまい、立ちくらみ、生あくび、筋肉痛、筋肉の硬直などがみられ、重症化すると頭痛や嘔吐、倦怠感、虚脱感、意識障害、けいれんなどがみられます。
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