きりつせいていけつあつ

起立性低血圧

同義語
起立性低血圧症
最終更新日:
2025年03月04日
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2025/03/04
更新しました
2017/04/25
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概要

起立性低血圧とは、横になった状態や座った状態から立ち上がったときに血圧が大きく低下し、ふらつき、めまい、失神などの症状が現れるものをいいます。立ち上がった際の軽いふらつきは健康な方でも起こることがありますが、症状が強く現れる場合には起立性低血圧として治療が検討されます。起立試験と呼ばれる検査などが行われ、一定の血圧の低下がみられた場合などに診断されます。

起立性低血圧は幅広い年齢層に起こり得ますが、加齢とともに生じやすくなることが分かっています。また、体液量を減少させる利尿薬や、血圧を下げる降圧薬などの薬剤を服用している方に起こりやすいといわれています。何らかの病気の症状として生じることもあります。

原因

横になった状態や座った状態から立ち上がると、重力の影響で血液は下半身に移動します。それに伴い心臓から全身に送り出す血液の量が減少し、血圧が低下するとされています。その際、健康な方であれば、自律神経のはたらきによって心拍数を増やしたり、血管を収縮させたりして血圧が下がりすぎないように対処することができます。しかし、加齢や病気などの影響で自律神経の異常(自律神経障害)が生じると、立ち上がったときの低血圧の原因となります。

また、自律神経障害以外の原因により低血圧が生じやすくなることもあり、中でも薬剤の副作用は起立性低血圧の原因としてもっとも多いとされています。

自律神経障害

自律神経障害により、起立性低血圧を生じます。自律神経に異常をきたす原因としては、自律神経そのものの病気(純粋自律神経失調、パーキンソン病など)や、加齢、自己免疫疾患糖尿病などによる神経へのダメージなどが挙げられます。

自律神経:体の中や外の情報を感じ取り、交感神経や副交感神経などにより体温や血圧を調節するはたらきをもつ。

そのほかの原因

自律神経障害のほかにも、薬剤の副作用、脱水、出血などが原因となります。薬剤の副作用としては、心拍数の上昇が抑えられたり、血液量が減少したりすることで低血圧を生じやすくなります。体液量を減少させる利尿薬や、血圧を下げる降圧薬などを服用している方に、起立性低血圧の症状が現れやすいとされています。

症状

症状は患者により異なりますが、横になった状態や座った状態から立ち上がった際に、ふらつき、めまい頭痛、首の痛み、息苦しさ、失神などの症状が現れます。失神の症状は、朝起きたとき、食事の後、運動の後に悪化しやすいとされています。また、失神の前ぶれとして、目の前が暗くなる、冷や汗をかく、血の気が引くなどの症状が現れることも多くあります。

なお、起立性低血圧に似た症状のものとして、起立性調節障害というものがあります。起立性調節障害ではストレスや栄養不足などさまざまな原因により立ちくらみ、めまい、失神などの症状が現れますが、起立性低血圧はその主な原因の1つです。

検査・診断

症状や問診などから起立性低血圧が疑われる場合、起立試験と呼ばれる検査のほか、心エコーなどの画像検査、心電図検査などが行われます。

起立試験

血圧を測定しながら、患者に5分間横になってもらい、すばやく立ち上がってもらいます。立ち上がってから3分または5分以内に、最高血圧(収縮期血圧)が20mmHg以上低下した場合、収縮期血圧が90mmHg未満になった場合、最低血圧(拡張期血圧)が10mmHg以上低下した場合、のいずれかに該当すると起立性低血圧と診断されます。

そのほかの検査

心エコーや心筋シンチグラフィと呼ばれる画像検査で、心臓や血流の状態を確認します。また、ホルター心電図と呼ばれる小型の機器を用いて、1日の脈拍の変動を記録する検査も行われます。そのほか、自律神経障害が疑われる場合は、その程度や原因となる病気などの検査を行うことがあります。

治療

起立性低血圧と診断された場合、原因が明らかであればまず原因を取り除くための治療が検討されます。たとえば、原因となる病気に対する治療が行われるほか、薬剤の副作用による起立性低血圧では、原因となる薬剤の変更などが検討されます。こうした治療と併せて、生活習慣の改善を図ることが重要です。また、失神の症状が現れている場合は、その対応方法が指導されます。

原因を取り除き、生活習慣の改善を行っても症状が改善されない場合には、薬物療法を検討することもあります。

生活習慣の改善

自律神経の状態を良好に保つ生活習慣を心がけることが重要です。睡眠不足、不規則な生活、過労などを避けるほか、十分に水分を摂取する、塩分が不足しないようにする、過度の飲酒を避けるなどの対策が挙げられます。

また、起き上がるときや立ち上がるときには、急激な姿勢の変化を避けゆっくりと動くことも重要です。特に、朝起きたとき、食事の後、運動の後には症状が現れやすいとされているため注意が必要です。

そのほか、タイツや弾性ストッキングを着用することで、立っているときの血圧低下を改善できるとされています。

失神への対応

失神の前ぶれとなる症状が現れた際の対応として、転倒を回避するための指導(座り込む、横になるなどの方法)が行われます。また、失神回避法と呼ばれる姿勢・運動の指導が行われることもあります。失神回避法の例としては、しゃがんだ姿勢でお腹に力を入れる方法が挙げられます。

薬物療法

薬物療法としては、昇圧薬が処方されます。十分な水分補給を行うことで効果が期待できます。

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