治療
軟骨無形成症の根本的な治療方法はありません。そのため、生じうる合併症を予測しながら、適宜治療介入を行うことが重要になります。新生児期、乳児期においては脳や脊髄が圧迫されることから突然死を生じることがあります。画像検査にて圧迫されることが予見される場合には、突然死を避けるために外科的な除圧術を行うことがあります。また、水頭症を発症することもあるため、水頭症に対してのシャント術を行うこともあります。
成長するに従い、中耳炎や鼻炎などを呈することで、難聴につながることもあります。そのため、これらに対するアプローチも必要になります。
低身長や手足が短いことに起因して、社会的活動が広がるにつれて日常生活に支障が生じることもあります。具体的には、電車の改札に手が届かない、排便後の処理で後ろに手が届かない、エレベーターのボタンに手が届かない、などです。こうしたことを未然に予測し、整形外科的に骨延長術などのアプローチが取られることもあります。
さらに成人期になると、脊柱管狭窄症を発症することが多いですが、特異な形態のため重症化しやすく、また難易度の高い手術が必要となりがちですので、専門的な医療機関の受診をおすすめします。また、出産に際しては骨盤が狭いことから難産になることが予測されるため、帝王切開が取られることも多いです。
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