原因
肝臓には重要な血管が3本あります。それは、肝臓に流入する血管の肝動脈・門脈(消化管から吸収した栄養成分などを肝臓に運ぶ管)・肝臓から流出する血管の肝静脈の3本です。なかでも門脈は肝臓に流入する血液の3分の2を運ぶもっとも重要な血管です。「門脈圧亢進症」とは、何らかの原因により門脈の圧力が上昇し、それに伴い食道・胃静脈瘤、脾腫及び脾機能亢進症、腹水・胸水、肝性脳症などの症状をきたします。
門脈圧亢進症をきたす主な病気には、肝硬変・特発性門脈圧亢進症・肝外門脈閉塞症・バッドキアリ症候群・日本住血吸虫症などがあります。このうち肝硬変が原因としてはもっとも多く、門脈圧亢進症患者全体の約80%を占めるといわれています。
門脈圧亢進症を発症すると、肝臓を経有した心臓への血液還流に支障が生じることになります。すると、胃食道静脈瘤が発達したり、脾機能亢進症を発症したり、肝性脳症を呈することになります。
医師の方へ
門脈圧亢進症の関連記事
Medical Note Expertでしか読めない、学会や医局の最新医療知見を得ることができます。
「門脈圧亢進症」を登録すると、新着の情報をお知らせします