医師であり、信頼されるリーダーであり続ける

新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器内科学分野 教授 新潟大学医歯学総合病院 光学医療診療部 部長 栄養管理部 部長 肝疾患相談センター センター長
寺井 崇二 先生

医師であり、信頼されるリーダーであり続ける

厳しい恩師のもとで立派なリーダーへと成長した寺井崇二先生のストーリー

公開日 : 2017 年 08 月 21 日
更新日 : 2017 年 08 月 21 日

「何もないけど、そこがいいところ」山口県宇部市での日々

私は小学校、中学校、高等学校、そして大学に至るまで山口県宇部市で育ちました。山口県宇部市はユニクロの創業者柳井正さんや、アニメ「ヱヴァンゲリオン」で知られる庵野秀明監督など多くの著名人を輩出していることで知られています。何もない静かな街ですが、「上を目指そう」という思いの強い方が多いのかもしれません。

私が医学部受験を決意したのは高校2年生の頃でした。それまでは理学部数学科などに進学し、将来は父と同じく企業の研究者を目指すつもりでいました。しかし、父や父の仲間の研究者が不況に左右され苦しんでいるのをみて、企業に勤め研究をすることの難しさを痛感。同じ研究職でも、具体的に人の体に関わることがしたい、という思いもあり医学部受験を決意しました。

もともと理学部に行くならば、東京大学や京都大学を目指すつもりでいましたが、進路相談の面談で担任の先生に医学部受験を相談すると

「君は長男だから、家から近い山口大学に行きなさい」

といわれ、それに従いあっさり山口大学への進学を決めました。山口大学は私が生まれ育った宇部市にありますから、自宅からの距離も非常に近く、自転車で願書を提出しに行ったことをよく覚えています。

 

山口大学第一内科との出会い

消化器内科の名門、山口大学第一内科へ入局

医学部を卒業しいよいよ診療科を決める頃、診療科の選択には非常に迷いました。最終的に残った3つの選択肢は「麻酔科」「循環器内科」「消化器内科」。そこで私は消化器内科を扱う山口大学第一内科教室の活気やパワーに惹かれ、第一内科教室への入局を決意しました。当時の第一内科教室はちょうど消化器病学会理事長を務められた故 竹本忠良先生が教授を退官され、2017年現在山口大学の名誉教授を勤められている沖田極先生が教授になる頃で、全国的に活躍が認められ、日本の消化器内科教室の中でも名門といわれていました。

私は第一内科教室で学んでいくうちに、消化器の面白さにどんどん惹かれていきました。消化器内科はさまざまな対象臓器があり、消化・吸収・代謝に関する疾患もあれば、がんもあるという非常に幅広い診療科です。特に消化・吸収・代謝のメカニズムには非常に面白いと感じ、興味を惹かれました。

「テーマはない、適当に泳げ!」教授・沖田極先生に鍛えられた若手医師時代

私は現在新潟大学消化器内科教室で教鞭をとっていますが、教え子となる医師には「医師という職種を選んだからにはリーダーにならねばならない」と繰り返し指導しています。医師は患者さんに対してはもちろん、他の医療従事者や医師に対しても頼れるリーダーにならなければなりません。

先にも述べましたように、私は山口大学第一内科教室の沖田極先生が教授になられたと同時に入局しましたので、一期生として何度となく叱られ、大変鍛えられました。今思えば沖田先生は私に対し、最初から「リーダー」になるためのトレーニングをして頂いたのだと思います。

沖田先生は私にさまざまなチャンスを与えることで、リーダーになるためのトレーニングをしてくださいました。入局してまだ右も左も分からないうちから英文論文を書くように指導してくださいましたし、潰れかかっている病院を立て直すため小さな病院に派遣されたこともあります。

私はこのような経験のなかで臨床も、研究も、病院経営も行わねばならない医師の役目の大変さを痛感するとともに、さまざまな立場を経験することで医師として必要なリーダーシップを自然と育むことができたと感謝しています。

非常に印象深かった極めつけのエピソードは、大学院入学時のことです。大学院では教室のリーダーである教授と相談して研究テーマを定めることが一般的ですが、沖田先生は私にこうおっしゃいました。

「君は分子生物学をやりなさい、それ以上のテーマはない!適当に泳げ!」

突然、分子生物学の世界に放り出された私は、驚きましたが、自分で考えられるだけのことを精一杯行いました。当時書いた論文は今読み返してもまだまだ十分とはいえず、苦い思いもしましたが、あの経験は自分で考え、自分で行動するという意味でよい経験になったように感じています。

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新潟大学大学院医歯学総合研究科 消化器内科学分野 教授 新潟大学医歯学総合病院 光学医療診療部 部長 栄養管理部 部長 肝疾患相談センター センター長

寺井 崇二 先生

非代償性肝硬変に対する自己骨髄細胞投与療法を開発世界で初めて実施(2003年11月) また現在、他家脂肪由来間葉系幹細胞を用いた治療法の国内初の治験を開始 メダカ非アルコール性脂肪肝炎モデルの開発 治せない病気、診断のつかない病気に取り組んでいます。

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