
疥癬はヒゼンダニによる感染症です。ヒゼンダニは主に感染者との直接接触でうつります。感染した際は、適切な治療を行わないとパートナーに感染させてしまいます。そのため、医師の指示のもと正しく治療薬を用法・用量を守って使用する必要があります。ここでは疥癬の治療薬についてもう少し詳しくご説明させていただきます。
イベルメクチンは、現在保険適用している唯一の内服薬です。空腹時に 200μg/kgを水とともに1週間間隔で2回服用します。
イベルメクチンを投与すると、ビゼンダニが死滅しかゆみや皮疹が一時的に悪化することがあります。また、滅多にみられませんが、肝機能障害、血小板現象、重い皮膚・粘膜症状などが報告されています。
イベルメクチンは体重が15kg未満の小児に対しての安全性は確立されていません。また奇形の原因となる恐れがあることから、小児と妊婦には禁忌とされています。
フェノトリンは、外用薬の第一選択薬となっています。使用法は、1週間間隔 で1回につき30gを首から下の皮膚に隙間なく塗り、12時間後に洗い流します。 ヒゼンダニを除去するためには、少なくとも2回の塗布が必要です。
副作用には皮膚炎などがあります。毒性は低いので妊婦や小児への治療に期待されていますが、現状では使用経験も少なく安全性は確立されていません。
イオウ外用剤は毒性が低いので、妊婦や小児にも使用することができます。また、保険適用されている外用薬です。使用方法は、イオウ外用剤を全身に隙間なく塗布し、塗布して24時間後に洗い流すことを2~5日間もしくは7日間繰り返します。
イオウ外用剤は、毒性は低いものの皮膚刺激性があり、皮脂欠乏性皮膚炎などの副作用があります。
クロタミトンは保険適用外の薬剤ですが、疥癬の治療薬として使用されています。使用する際は、10%クロタミトンクリームを全身に隙間なく塗布し、24時間後に洗い流すことを10~14日間程続ける必要があります。
熱感、刺激症状、接触性皮膚炎があります。小児では 、頻回に使用することでメトヘモグロビン血症を引き起こしたとの報告もあります。妊婦に対する使用もまだ安全性を確立できていないことから、小児や妊婦の大量もしくは長期にわたる広範囲での使用は控えるべきであるとされています。
安息香酸ベンジルは、特殊調剤として病院内で調整されて使用されます。そのため、患者さんに有効性や副作用などを十分に説明し、同意を文書として受け取った上で使用されます。使用方法には、首から下の皮膚に隙間なく塗布し、24時間後に洗い流すことを2~3日間繰り返して4~5日間休薬、もしくは1日おきに3回など様々な方法があります。
安息香酸ベンジルは、刺激感が強いので眼に入ると結膜炎を引き起こすことがあります。また、中枢神経障害、水疱形成や掻痒感などの副作用があります。そのため、妊婦への使用は控えられ、2歳以下の小児には使用されません。
プライベートケアクリニック東京 院長
尾上 泰彦 先生の所属医療機関
様々な学会と連携し、日々の診療・研究に役立つ医師向けウェビナーを定期配信しています。
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関連の医療相談が11件あります
太腿、背中でんぶなど少しずつ痒い範囲が広がっている。
病名 カイセンと診断されました。アンフラベート0.05%、内服薬はフェキソフェナジン塩酸塩錠60mgEEを飲んでますが改善しないが、 悪化せず、早く治癒する為に何をしたら良いか 方法を考えて下さい。
コロナ、インフル等の感染確率
スマホ、バッグの取手、服など外出先で触れた物を帰宅後綺麗な手で触れることができず、いつも消毒してから触れています。コロナ禍がきっかけでコロナに感染するのが怖くなったからです。 実際のところ、消毒しなくても感染することはないと聞きますが、本当でしょうか。それがどうしても信じられません。そして実際に汚れているように感じてしまいます。本当に感染しないのであれば頑張って消毒はしないようにします。精神的に辛いです。教えてください。
前立腺肥大症について治療(投薬・手術・慣れる等)を考えのアドバイスを下さい。
半年前に肺がん(9年前手術)の経過観察でPSA値が高いと指摘され、本日造影MRIを撮影しました。がんに関しては問題ありませんでしたが、画像で前立腺肥大(約5cm)を指摘されました。がん専門の大病院のため、詳細は泌尿器科へ紹介状を出すとの説明を受けました。 「前立腺肥大症」という言葉は聞いたことはありましたが、深く考えたことはなく、少し調べると「前立腺が卵ほどに大きくなり、尿の勢いが弱くなる・頻尿になる」とありました。今日の医師の話では、「尿の出が悪くなれば治療を検討」「頻尿はあまり関係ない」「投薬は一時的な対処で、根治には腹腔鏡手術」「大きくなるかは人それぞれ」とのことでした。 私は還暦を過ぎ、実際に尿の勢いが弱く、夜間も1〜2時間おきにトイレに行きます。ただし、加齢により排尿機能や体力が衰えるのは自然なことと考え、ある程度は受け入れてきました。老眼なら眼鏡を新調すれば済みますが、前立腺の腹腔鏡手術は身体的にも経済的にも負担が大きく、できれば避けたいと感じています。次回は来年2月に再診予定(画像検査なし)です。 AIに相談したところ、以下の回答が得られました。 ・軽症なら経過観察+薬物療法 ・生活に強い支障があれば手術 ・手術後は改善が見込めるが、加齢に伴い再肥大の可能性もある ・治療方針は「生活の質をどの程度改善したいか」で決めるのが現実的 私としては、命に直結しない限り、治療負担や予後の不確実さを考えると手術は避けたい気持ちです。今後の生活において、どのような考え方や対応が望ましいか、アドバイスをいただければ幸いです。
頭痛について
天気が悪い日に、頭痛が起こります。 病院で処方されたカロナールを服薬していますが、改善しません。 薬以外で頭痛が改善するなにか良い方法はないか。
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