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インタビュー

公開日 : 2016 年 04 月 28 日
更新日 : 2017 年 05 月 08 日

漢方薬は西洋の薬と違って体に優しく副作用がない―そんな話を聞いたことがある方も多いのではないでしょうか。漢方薬にまつわる俗説には、必ずしも正しいとはいえない部分や誤解もあるようです。漢方の基本的な考え方や漢方薬に関するよくある疑問について、千葉大学医学部附属病院診療教授・和漢診療科長の並木隆雄先生にお話をうかがいました。

漢方の処方における「証(しょう)」とは

漢方の考え方では、その方の本来の健康状態が崩れてしまったり、ずれてしまったりしている状態を補正し、理想的な健康状態にする薬は何かということを考えて処方します。

したがって特定の病気に対する薬ではなく、今、体全体で出ているさまざまな症状を統合したものに対して、何が必要かということに基づき薬を出しているのです。漢方の言葉ではこれを証(しょう)といいます。この「証」に合わせて処方を出すというのが漢方のやり方です。

漢方薬のエビデンス

西洋医学の考え方と同じように、ある病気に対して効果があるかどうかという面で、その有効性を証明できる漢方薬もいくつかあります。このようなものはエビデンス(科学的根拠)があるといえます。ただしそれだけでは先ほど述べたような漢方の特徴を証明するということが難しいので、本来の漢方的な使い方での有効性については、現在の科学的な処方における限界もあるということになります。