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インタビュー

ヒステリー球(咽喉頭異常感症)の症状・原因・治療 - 喉の異物感は薬で治療できるのか

ヒステリー球(咽喉頭異常感症)の症状・原因・治療 - 喉の異物感は薬で治療できるのか
[医師監修] メディカルノート編集部

[医師監修] メディカルノート編集部

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近年耳にすることが多くなった「ヒステリー球」。咽喉頭異常感症(いんこうとういじょうかんしょう)とも呼ばれるこの病気は、のどの異物感や圧迫感など「喉がつかえたような症状」をあらわすことが特徴です。しかしヒステリー球の場合、体の病気が原因でこのような症状が起こっているわけではないので、耳鼻咽喉科や内科で検査を行っても身体的な病気はみつかりません。ヒステリー球の発症には様々な要因が考えられますが、特にストレスなどの精神的な要因が深く関与していると考えられています。そのため、ヒステリー球が続く場合は漢方薬や安定剤などの症状を緩和するための薬剤を処方されて治療することもあります。また、ヒステリー球の症状を悪化させないためにはご自身が日常的にストレスを軽減する工夫をすることも重要です。今回はヒステリー球の症状と治し方、日常的な対処法についてご紹介します。

ヒステリー球

ヒステリー球とは咽喉頭異常感症などとも呼ばれ、のどから食道にかけて詰まったような違和感や圧迫されたような不快感などの異常を覚えるものの、病院で検査をしても具体的な病気がみつからない状態のことを指します。

内科、精神科では「ヒステリー球」、一方耳鼻咽喉科では咽喉頭異常感症と呼ばれることが多いようです。

ヒステリー球は身体的な病気によるものではありませんがDSMの診断基準上「鑑別不能型身体表現性障害」の感覚障害の一種に分類されます。

のどに違和感

ヒステリー球の最大の症状は「のどの異物感」です。「のどに物がつかえた感じ」「ものがのみこみにくい」「のどに固まりがある感じ」「のどに痰が絡む」などと訴える方もいます。唾液を飲みこもうとしてもうまく飲みこめないと感じる方もいらっしゃいますが、この場合、飲食物を嚥下したときには症状が現れにくいという特徴があります。

人によって異なりますが、ヒステリー球により咳、痰、喉の痛み、喉の圧迫感、吐き気、不安感、胸やけ、腹部膨満感(お腹が張ったような感覚)などが生じるケースがみられます。また症状が現れる時間にも夜間に多い、日中に多いなど差が生じたり、特定の状況下に置かれた際に症状がひどくなる場合があります。

ヒステリー球の原因はストレス?

ヒステリー球は様々な原因によって生じ、すぐに原因を突き止めることは容易ではありません。ただし最近では仕事などでストレスを強く受けている方が不安や疲労、緊張を強く感じた場面でヒステリー球の症状を自覚するケースが増加している印象です。

自律神経

不安や緊張や精神的なショックはストレスとして私たちの体に負荷をかけます。ストレスを受けると、体の自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位になります。すると食道付近の筋肉が過剰に収縮し、食道の内腔が細く締め付けられてしまいます。この結果、ヒステリー球による症状である、のどの異物感や圧迫感、嚥下時の不快感などをきたすと考えられています。

のどに器質的疾患がないのに喉に異物感がある場合、最近大きなストレスを受けていないか、疲労がたまっていないかを見直してみるとよいでしょう。大きなストレスを抱えている場合、ヒステリー球である可能性を考えてみてもいいかもしれません。

まずはのどの異物感が身体疾患(体の病気)によって起こっていないかを確認する必要があります。そのため「ヒステリー球ではないか」と思われる場合も、最初は耳鼻咽喉科又は内科で検査(内視鏡検査や血液検査、CT検査など)を受け、医師に身体疾患の有無を調べてもらいましょう。体に異常がないことがわかってから、心療内科の受診を検討します。病院に心療内科を紹介してもらう場合もあります。心療内科では精神的な要因を探り、ヒステリー球を起こす原因となるストレスなどの軽減方法を患者さんに合わせて考えていきます。

器質的疾患を認めないヒステリー球に対する確実な治療法はありません。ただし、ヒステリー球による症状を緩和する目的で薬物治療が行われる場合があります。

例えば、「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」という漢方薬が用いられることがあります。半夏厚朴湯には気分をリラックスさせ、咳や吐き気を抑える効用があるとされています。漢方薬は個人の体質によっては効果があまり感じられないこともあります。また、他の薬同様副作用が現れることもあるため、場合によっては胃の不快感などがみられる場合もあります。

ヒステリー球の症状が精神的なストレスによって生じている場合はストレスを発散させることで改善できる可能性があります。

日常生活の改善からストレスをなくしていく工夫も、一つの治療手段です。運動や睡眠、休息をとり、気分転換をして今抱えている悩みやのどの違和感があること自体を忘れる時間を長くとることで、自律神経のバランスを整えることで交感神経の高ぶりが治まり、のどの異物感や圧迫感といった症状が軽減することがあります。

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