症状
汗疹は閉塞する汗管の部位によって大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴は次のとおりです。
水晶様汗疹
角層や角質直下の皮膚表層の汗管が詰まるタイプです。直径数mm程度の小さな水疱を形成しますが、かゆみや赤みを伴わず数日で自然に治ります。
紅色汗疹
皮膚深層の汗管が詰まるタイプの汗疹です。閉塞した汗管周辺には炎症が生じ、汗の成分が周辺組織に染み出すことで直径2mm大程度の丘疹が見られます。
皮下の炎症反応によって赤みと強いかゆみを伴うのが特徴です。汗疹が慢性化すると湿疹に移行したり、かゆみのために皮膚をかくと細菌感染を起こして膿疱を形成したりすることもあります。
深在性汗疹
紅色汗疹を繰り返すことによって皮膚と真皮の境界部付近の汗管が破壊されるために生じるタイプの汗疹です。
真皮内に汗が貯留するため、炎症による発赤は皮膚表面から見えることはありませんが、白い扁平な丘疹が散在します。発汗時に多く現れ、かゆみはありませんが、体温調節機能が低下するため、熱中症を発症するリスクが上昇します。
この記事は参考になりましたか?
この記事や、メディカルノートのサイトについてご意見があればお書きください。今後の記事作りの参考にさせていただきます。
なお、こちらで頂いたご意見への返信はおこなっておりません。医療相談をご要望の方はこちらからどうぞ。
「あせも」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「あせも」に関連する記事
- あせもの原因と治し方とは?〜自分でできる対策と皮膚科での治療、受診の目安について〜金沢医科大学皮膚科 准教授西部 明子 先生
- 医師が考えるあせも予防に大切な3つの注意点~すでにあせもが生じている場合の対策とは?~稲田堤ひふ科クリニック関東 裕美 先生
- 子どもに対するあせも対策とは〜市販薬を使用してもよいの?日常生活の注意点は?〜山王病院 皮膚科部長佐藤 佐由里 先生
- あせもに使われる薬の種類と使い方とは?~正しい方法で使用しないと悪化する恐れも~山梨大学医学部皮膚科学講座 教授川村 龍吉 先生
- あせも(汗疹)の予防方法と治療方法〜皮膚の清潔・乾燥を保つことが大切〜蒲郡市民病院 皮膚科 部長久保 良二 先生