
あせもとは汗の汚れなどが詰まることで炎症を起こし、皮膚にかゆみや発疹などの症状が現れる病気です。医学的には“汗疹”と呼ばれます。汗をかくことは人間の本来の皮膚機能を維持するうえで必要ですが、かいた汗をそのままにしているとあせもの原因になることもあります。そのためあせもは、日常生活で汗をかいた後に皮膚を清潔な状態に保ち、正しいスキンケアをすることにより予防や症状の改善が期待できます。
そこで本記事では、あせもの予防対策やかゆみが生じた際の対処方法についてお伝えします。
あせもは、生活のなかで以下の3点に注意することが予防策につながります。
以下では、それぞれの予防策について詳しくお伝えします。
あせもを予防するためには温度調節が大切です。暑いときに汗をかくのは本来の体温調節・皮膚機能、生理的なことです。しかし、必要以上に汗をかき続けると汗の塩分や皮膚に付着していたほこりなどが汗の出口である汗腺に詰まり、あせもの原因となってしまいます。そのため、汗をかいた後は空調や服装などで温度調節を行うようにしましょう。
特に汗をかきやすい夏場は空調を適温に設定し、吸湿性があり通気性のよい下着を着るなど、必要以上に汗をかかないように工夫するとよいでしょう。また、冬場でも暖房で部屋を暖めすぎてしまったり厚着しすぎてしまったりすると汗をかいてあせもを生じる可能性があるため、汗をかきやすい方は一年中注意することも必要です。
かいた汗はきちんと拭き取り、こまめにシャワーを浴びるなど皮膚を清潔に保つことであせもを予防できます。
前述のとおりあせもは汗に含まれる塩分や皮膚に付着したほこりなどが汗腺に詰まることによって生じます。そのため、これらの汚れをこまめに落とし、皮膚が炎症を起こさないようにすることが必要です。
汗を拭うときは清潔なタオルを水で濡らしたものを使用すると、汗の成分をきちんと拭き取ることができます。ただし、肌をゴシゴシとこすってしまうと皮膚にダメージが与えられてしまうため、優しく水分を抑えるようにして拭き取りましょう。また、汗をかいた日は入浴・シャワーなどで汚れを洗い落とすようにしましょう。
肌の状態を健康に保つことであせもを予防することができます。胸の下、太ももの内側、腋の下などあせものできやすい部位は蒸れやすいため、汗の拭き取りのほかにボディパウダーや制汗剤を使用し、適度に乾燥させることであせもの発生を防げます。
ただし、汗を拭かずに放置し汗が蒸発すると皮膚表面が乾燥して、かえってあせもになりやすい状態となってしまうこともあります。そのため、乾燥によって皮膚がカサついている場合にはお風呂上がりなど皮膚が清潔な状態のときに保湿剤を塗ることも検討しましょう。
子どもや赤ちゃんに対しても、あせもの予防策としてできることは大人と同じです。ただし、子どもや赤ちゃんは以下の3つの理由から大人と比較してあせもになりやすいと考えられているため、より注意深く予防策を行うことが必要です。
子どもや赤ちゃんは小さい体であるにもかかわらず、大人とほぼ同等の汗腺の数を持っており、大汗をかきやすいということです。寝ている間などは特に大汗をかきやすいため、起床時に寝汗をシャワーで流すなどの工夫をするとよいでしょう。
子どもや赤ちゃんの肌は大人の肌と比較してバリア機能が弱く、細菌などに弱いということです。細菌などの増殖を防ぐためにも、皮膚は清潔に保つように心がけましょう。
子どもや赤ちゃんは自分で汗を拭ったり温度管理を行ったりすることが難しいということです。そのため、子どもの衣服は大人より薄着にするよう心がけ、汗の状況によってこまめに着替えさせることを意識しましょう。
以上のことを踏まえ、保護者は子どもや赤ちゃんの温度調節や皮膚を清潔に保つよう心がけましょう。
すでにあせもが生じてしまった場合でも、これまで述べてきた予防策を行うことで症状の改善が期待できます。また、あせもになると皮膚に発疹が生じるほか、かゆみが生じることがあります。
しかし、かゆいからといって患部をかきむしってしまうと、かき傷から細菌が入り細菌感染などそのほかの病気を引き起こす可能性もあるので、なるべくかきむしらないように注意しましょう。また、かゆみが我慢できないときやかゆみが長く続くときには、皮膚科医の受診を検討するとよいでしょう。
あせもの対策がすぐにできないときには汗をかきすぎないよう温度調節を行い、皮膚を清潔・健康に保つことによって予防が可能です。子どもや赤ちゃんは特にあせもになりやすいため、保護者は汗のかきやすい季節を中心に予防策を意識的に行うとよいでしょう。また、あせもによってかゆみが生じたときは、かきむしってかき傷を作らないよう、なるべくかかせないことを意識しましょう。
稲田堤ひふ科クリニック
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