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インタビュー

肌荒れを改善する、洗わないすすめ

肌荒れを改善する、洗わないすすめ
関東 裕美 先生

東邦大学医療センター大森病院 皮膚科 臨床教授

関東 裕美 先生

肌の反応が出やすい方は、積極的に医師に相談するのが一番です。しかし、相談する時間がなかなかとれない場合は、まずはある程度信頼できるメーカーで低刺激の化粧品を選び、洗いすぎないこと、こすらないことを徹底することが重要です。東邦大学医療センター大森病院皮膚科教授関東裕美先生に、肌荒れが起きた時の正しい対処法についてうかがいます。

汚れを外に出すために自ら皮脂を分泌させているので、メイク落としや洗顔料を使って毛穴の奥底から掻き出すように何度もゴシゴシこする洗顔は必要ありません。「汚れを落とさなければいけない」という意識は捨てましょう。人間は自浄能力、自己防衛機能がありますから、洗いすぎるとむしろ防御反応のバランスが壊れて、皮脂分泌過剰を引き起こしてしまう方もいるようです。

乾燥してチリチリと痛みを感じたり化粧品がしみるような場合は、皮脂膜を過剰に落とさないように化粧汚れはメイク落としで浮き立たせてあとはお湯洗いだけで十分です

どうしてもメイク落としだけでは洗った気がしないと思う方は、目と口周囲を除いて「これなら今の状態でも大丈夫そうだ」と思う洗顔料で軽く洗い、お湯で流します。低刺激の洗顔料の場合、だいたい洗いきれていないような「ぬるぬる感」が残り気持ち悪く感じてしまう方がいらっしゃいますが乾燥時期にはその程度の洗い方が安全です。皮脂を全て落としきったつっぱり感でさっぱりした感じになるような洗い方は、乾燥を感じる方はやめていただく必要があり、洗顔次第で皮膚状況が変わることを意識するようにしましょう。

化粧品がしみるのは、しみるような皮膚の状態になっているからです。皮膚をいったんリセットし、まずは刺激が起こりにくい状態に戻すことが重要ですから、1週間ほど上記の洗顔法に変えてみてください。

ただし、ニキビがある場合はTゾーンを中心にしっかり洗うことが大切です。冬季乾燥時期にはニキビ用洗顔料で乾燥しすぎることもありますから、低刺激性ニキビ石鹸に変更することも良いでしょう。ニキビ用の製品は皮脂を落としすぎてしまうものも多いので、悪化を避けるためにも洗顔後にはしっかり保湿しましょう。

ニキビ対策、乾燥対策ともにいえることですが、季節(夏と冬)、年齢、ホルモンの変動期によって洗い方を変えないといけません。女性の方でも生理前には男性ホルモン優位になる時期があって皮脂分泌が亢進してニキビが出やすくなります。ですから生理前後、肉体労働でほこりまみれになった日、10~20代のオイリー肌の方など積極的洗顔が必要な状況もあります。「乾燥しやすい時期」と「脂っぽい時期」をよく観察し、年齢・条件も加味しながら自分の感覚で自信を持って試していってください。

目安は、「ふだんと違う」「何か違う」という自分自身の感覚です。かゆい、痛いという症状まですすんでしまう前に「何かチリチリする」「何かつっぱりすぎる」などの兆候が必ずあるはずです。つっぱりすぎは洗いすぎのサインです。

保湿のために使用するのは、「自分が気に入っているもの」でかまいません。触ることで刺激になる場合は、あれこれ欲張らずにしみない単一の製品、ワセリンなどで保湿をすれば良いのです。とにかく、すでにトラブルが起きてしまっている肌に、何度もこする、たたくという刺激を与えないためにも、ワセリンを塗る程度にしておきましょう。もちろん、皮膚が十分に潤うためには、細胞間に入っていくもの、細胞の上にふたをするものの両方が必要です。ですから、病的な状態を脱したら、化粧水をつけてクリームを塗り、という通常のスキンケアに戻ればいいのです。まずは病的な状態を1日でも早く脱することを目指しましょう。

メイクを落とす、洗顔する、化粧水をつける、乳液をつける、クリームをつける、美容液をつける。これらの工程だけで何回顔をこすっているでしょうか。この「こする」という行為はかなりの刺激になるため、肌荒れが起きていると化粧水でさえもしみることがあります。肌荒れが落ち着くまではシンプルなケアにとどめておきましょう。

悪化時

メイク落とし+洗顔料のダブル洗顔をやめ、お湯だけで軽く洗う。

どうしても気になる方はオイルを使って洗顔。

しみないもの、自分の好きな製品を使って保湿する。

お湯だけで軽く洗う。

保湿(しみないもの)を下地に遮光目的でノンケミカルサンスクリーンかファンデーションで化粧。

遮光剤に刺激感がある時にはパウダーのみでも遮光になる。
日常

メイク落とし+洗顔料のダブル洗顔は年齢・季節・肌条件でフレキシブルに。

癒し効果を上げるため自分の好きな製品を使って保湿。

通常は朝から洗顔料で洗う必要はないが、肌質によってフレキシブルに。

通常基礎化粧+下地に遮光目的製品+ファンデーション

肌が弱い方でも、この程度の化粧ならば外来抗原や環境抗原、紫外線から肌を守る手段として有効です。日焼け止めは、ノンケミカルタイプですと刺激反応が弱く使用できる方も多いのですが、乾燥を感じる方もいらっしゃいます。遮光製品が使えない時はカバー目的にパウダーだけでも使えると安全かもしれません。肌荒れが起きた場合でも、アンチエイジングには「遮光」と「保湿」を継続すべきと考えます。

アトピー性皮膚炎と診断されたことがある方やアレルギー体質があると自覚している方は、アトピー、アレルギーに精通したクリニックを選んだほうが治療と美容の両面からのサポートが受けやすいかもしれません。また、皮膚が弱い方も病的な症状になっている可能性がありますので、美容のみに特化した美容クリニックより一般皮膚科のほうが望ましいでしょう。さらに欲をいえば、化粧をすることに理解があり、「(問題が起きているから)すぐに化粧をやめなさい」といわない医師を選んだほうが、女性としては気楽に治療をすすめることができるだろうと考えます。

乾燥の場合の受診の目安

・ダブル洗顔をやめてメイク落としだけ、もしくは洗顔だけにしている

・保湿を十分にしている

→それでも赤みがとれない、カサカサする、となったら病的な状態なので受診しましょう。

ニキビの場合の受診の目安

・アクセサリーでかぶれる、金属アレルギーかもしれないと自覚がある

・睡眠や食事に十分配慮している

・ニッケルの含まれる食事を摂りすぎていない

→はっきりした原因、明らかなほかの原因が想定できる状態なのでニキビの専門的な治療をしたほうがよい場合があります。

・アトピーがある

→ニキビが重症化しやすいのでひどくなる前に早めに受診しましょう。

・ニキビ用の化粧品を使っている、乾燥するけどニキビが出やすい

→ニキビ用の化粧品は、ピール作用によって必要な油分まで落としすぎてしまい乾燥を悪化させている場合があります。皮膚が乾燥を解消しようと油分を過剰に発生させ、かえってニキビを発生させやすくしているかもしれません。これに当てはまる方は病的な反応が強いので、皮脂分泌過剰による脂漏性皮膚炎を予防する目的で受診してもいいでしょう。

・生理不順である、生理痛が重い

→生理の問題がある方は、婦人科を受診して生理痛が起きないようにうまくコントロールするとニキビができにくい皮膚になる可能性があります。

 

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  • 東邦大学医療センター大森病院 皮膚科 臨床教授

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