検査・診断
がんが疑われるときは必要に応じて次のような検査が行われます。
血液検査
貧血や炎症の有無、肝機能、腎機能など全身の状態を把握するために血液検査が行われます。また、血液検査ではがんを発症すると体内での産生量が増える特定の物質“腫瘍マーカー”の有無を調べることもでき、診断の手掛かりとなるだけでなく病状や治療効果を判定することも可能です。
画像検査
がんの有無やがんの状態を調べるためには画像検査を行う必要があります。X線検査や超音波検査などは簡便に行うことができ、がんの有無や大まかな大きさ・位置などを調べることが可能です。しかし、より詳しい状態や転移の有無などを調べるには、CT検査やMRI検査が必要となります。がんの種類にもよりますが、微小ながんを発見するためにPET検査が用いられることもあります。
また、食道、胃、大腸など内視鏡を挿入して観察できる部位にあるがんに対しては内視鏡検査が行われます。
病理検査
がんの病変部の組織の一部を採取して顕微鏡で詳しく観察したり、がんを引き起こす遺伝子変異の有無などを調べたりする検査です。確定診断のために必須の検査となっています。
病変部の組織の採取方法はがんの種類によって異なり、胃や大腸、食道、膀胱などのがんは内視鏡を用いた採取が行われます。一方、内視鏡が届かない範囲に発生するがんの場合は体表面から病変部に目掛けて針を刺して採取する方法が取られます。そのほか、白血病など血液の細胞に生じるがんの場合は採取した骨髄の病理検査を行うのが一般的です。
「がん」を登録すると、新着の情報をお知らせします
「がん」に関連する記事
iPS細胞を活用したがん治療の開発―― “認識力・質・数”を兼ね備えた免疫再生療法を目指す京都大学iPS細胞研究所 教授/副所長金子 新 先生- 東京歯科大学 市川総合病院が新たに薬物療法室を開設――より快適で安心な治療環境を目指して東京歯科大学 副学長、東京歯科大学市川総...松井 淳一 先生
がんはなぜ再発することがあるの? 〜再発を予防するためにできることとは〜順天堂大学医学部附属順天堂医院 がん治療...加藤 俊介 先生
がんのセカンドオピニオンの目的や注意点とは?〜納得した治療を受けるための重要な役割がある〜順天堂大学医学部附属順天堂医院 がん治療...加藤 俊介 先生
AYA世代がんの包括的ケア提供体制――医療や支援の課題について国立国際医療センター がん総合診療センタ...清水 千佳子 先生



