
小腸がんは、「希少がん」といわれる、まれな病気です。本記事では、小腸がんの特徴や症状、検査、治療法について解説します。
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小腸がんは内視鏡が届きにくい小腸に発生するため検査が難しく、まれな病気でもあるため、早期発見が難しいといわれています。
小腸は、胃と大腸の間に位置する、全長6〜7m程度の長い管のような臓器です。十二指腸、空腸、回腸が含まれます。
胃や大腸などの消化管の検査では、内視鏡を口や肛門から挿入して、カメラで内部の様子を観察することが一般的です。しかし、小腸はその位置の関係で、通常の内視鏡による検査が難しいとされています。
小腸がんは、十二指腸、空腸、回腸に生じるがんを指します。内分泌に関わる細胞や上皮組織などからがんが生じることがありますが、消化管全体のがんの中で1~2%とされており、まれな病気です。また、早期の段階では自覚症状がないことが多いといわれています。
小腸がんは、これらの特徴に加えて、前述のように検査が比較的難しい臓器であることから、早期発見が難しいといわれています。
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早期の小腸がんでは自覚症状が乏しく、進行すると、血便、腹痛、貧血、体重減少などの症状が現れることがあります。
ほかの消化器がんと同様に、小腸がんも早期の段階では自覚症状がないことが一般的です。そのため、健康診断(便潜血検査)などにより進行した状態で発見されるケースもあります。
がんが進行すると、がんからの出血による症状、がんが大きくなり小腸がふさがることで生じる症状などがみられることがあります。
がんから出血することで、血便や貧血といった症状が現れることがあります。血便では必ずしも赤い色になるわけではなく、黒色便といわれるタールのような色の便となることや、色の変化を視認できないこともあります。
がんが大きくなると、腹部に張りを感じることがあるほか、小腸が狭くなったりふさがったりすることで、腹痛や吐き気・嘔吐などの症状がみられることがあります。
十二指腸にできたがんが胆汁の出口をふさいだ場合には、胆汁が体外に排出されずに黄疸*がみられることもあります。
*黄疸:皮膚や結膜(白目の部分)が黄色くなる症状。胆汁に含まれるビリルビンという物質が体内にたまることで生じる。
がん全般に生じる症状として、体重の減少がみられることがあります。
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便潜血検査などで陽性にもかかわらず大腸や胃の異常がみつからない場合などには、小腸の病気を疑い検査を行うことがあります。小腸の検査としては、カプセル内視鏡検査、バルーン内視鏡検査が行われます。
カメラが搭載されたカプセル型の内視鏡を飲み、小腸を通過する際に内部を撮影する検査です。体への負担が少なく、小腸全体を観察できます。
ただし、カプセルの動きを外部から操作することはできず、病気が疑われる場所があっても、組織を採取(生検)したり、治療したりすることはできません。
バルーンが装着された内視鏡を、小腸の中まで進ませて観察する検査です。カプセル内視鏡とは異なり、生検やポリープの切除、止血などの治療も行うことができます。
カプセル内視鏡検査に比べると、検査が簡便でなく体への負担も大きいため、カプセル内視鏡検査やほかの検査で異常が疑われた際の精密検査として行われることが多くなります。
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小腸がんの治療は、がんの進行度などに応じて、手術、薬物療法などを組み合わせて行われます。
がんがほかの臓器に転移していない場合は、手術による治療が行われます。
お腹を切開して行う手術です。広い視野を得られるなどの利点はありますが、体への負担は大きい治療法です。リンパ節への転移が認められる場合は、リンパ節も含めた切除が行われます。
お腹に小さい穴をいくつか開け、腹腔鏡と呼ばれる機器を用いて行う手術です。開腹手術に比べると、体への負担を軽減することができます。また、一般的に術後の回復も早く、入院日数も短くなる傾向にあります。
早期のがんに対して行われる手術です。小腸がんではバルーン内視鏡により行われることがあります。しかし、小腸はほかの消化管と比べて壁が薄く硬い特徴があり、穿孔などの合併症が生じやすいといわれています。そのため、実施にあたっては慎重にその適応が判断されます。
がんがほかの臓器に転移している場合や、手術後に再発した場合には、化学療法を含む薬物療法が行われます。
小腸がんはまれな病気であるため、有効性が確認されている薬剤は限られてきました。現在も新たな薬物療法の研究が行われています。
大腸がんに対して行われる化学療法である「FOLFOX療法」が、小腸がんに対しても有効とされています。転移がみられる場合や、手術後に再発した場合には公的医療保険が適用されます。
免疫チェックポイント阻害薬とは、がん細胞により免疫機能にブレーキがかかっている状態を改善したり、免疫機能を活性化させたりする薬剤です。患者さん自身の免疫機能によりがんを攻撃する治療法で、がん免疫療法と呼ばれます。
小腸がんでは、がん細胞が特定の遺伝子異常(MSI)をもつことがあります。この遺伝子異常が認められた場合に有効な治療法とされ、公的医療保険が適用されます。
小腸がんに対しては、治療として放射線療法を用いることは一般的ではありません。他の臓器への転移や、手術後の再発がみられた場合に、化学療法と併せて行うことがあります。そのほか、症状を和らげるために行われることもあります。
A.小腸がんの明確な原因は特定されていません。潰瘍性大腸炎などの自己免疫疾患や、特定の遺伝性疾患(家族性大腸腺腫症など)がリスクを高める可能性があると考えられています。
A.原因不明の腹痛や血便などが続く場合は、消化器内科を受診するとよいでしょう。症状や検査結果などに応じて、専門の医療機関を紹介されることもあります。
この記事では、小腸がんの特徴と症状、行われる検査や治療法について解説しました。小腸がんは自覚症状に乏しく、発見が遅れることも少なくありません。気になる症状が続く場合や、症状が悪化しているような場合には、医療機関を受診することが大切です。
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