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骨・関節

ぎっくり腰

目次

ぎっくり腰とは

ぎっくり腰とは、正式には「急性腰痛症」と呼ばれる病気であり、腰の骨を構成する「線維輪(せんいりん)」が傷ついた状態のことを言います。椎間板ヘルニアと並んで腰痛の原因として多くの方が経験されるものであり、前かがみ方向の急で大きな負荷がかかることで、突然ぎっくり腰が起こることもあります。また、急激に重いものを持ち上げた時に起きることが多いと考えられるぎっくり腰ですが、職場や家庭などにおける「心理的なストレス」も脳の機能の不具合を来し、間接的にぎっくり腰を引き起こすリスク因子となります。

ぎっくり腰に代表される腰痛は、生活に支障をきたす年数(Years lived with disability:YLDs)という指標において今も昔もトップを占めています。腰痛を抱えたまま日常生活を送ることは大きな負担となり、コルセットなどの装具を装着するのみだけでなく、より具体的な解決方法が提示されるべきであると言えます。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください

原因

腰の骨(椎体)と骨の間には、クッションの役割を担う椎間板があります。この椎間板の中には、水分に富んだゼリー状の「髄核(ずいかく)」という物質があり、髄核は「線維輪(せんいりん)」という硬い組織に囲まれています。通常、髄核は椎間板の中央に位置しています。

しかしながら、髄核には移動してしまいやすいという特徴があります。たとえば、前かがみの姿勢で長時間仕事を続けていると、髄核は椎間板の中央から背中側へとずれてしまうことがあります。

長時間のパソコン作業やスマートフォンの使用により髄核の位置が本来の中央からずれると線維輪が傷つけられることになり、このことを原因としてぎっくり腰を発症することになります。

ぎっくり腰は、正式には「急性腰痛症」と呼ばれており、その名前から想像される通り急性の動作に伴って発症することになります。重たい荷物を不用意な姿勢で持ち上げたり、くしゃみや咳をしたりすると、瞬間的に椎間板に負担がかかります。この時に椎間板にかかる圧力を「椎間板圧縮力」と呼びますが、この圧縮力が急激に上昇する動作がきっかけとなってぎっくり腰になります。

椎間板圧縮力は、同じ重さのものを持つにしても姿勢によって大きく異なります。こうした姿勢は心理的な要因によっても影響を受けることも知られています。心理的なストレスを抱えた状態では腰に負担をかけるような姿勢を知らず知らずのうちにとってしまうことになり、ぎっくり腰を発症しやすくなります。

また、ストレス過多の状態では自律神経のうち交感神経が優位になるため、筋肉の緊張が高まり、腰への血流も悪化します。これもまた腰痛の原因となるといえます。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください

症状

ぎっくり腰は、重たいものを持ち上げたり、くしゃみや咳をしたりすることをきっかけとして、急激な腰の痛みとして発症します。椎間板圧縮力が急激に上昇する結果として線維輪が傷つけられてしまい、慢性的な腰痛を引き起こすことにもなります。

また、ぎっくり腰は普段の姿勢が大きく影響を及ぼします。デスクワークを長時間行うと腰に対しての負担が強くなり、ぎっくり腰を誘発しやすい腰となります。そのため、こうした負担がかかりやすい時間帯にぎっくり腰は起こりやすく、具体的には身体反応が低下している午前中と昼休憩の後である14~15時です。ぎっくり腰が発症しやすい時間帯を知ることは、不意なぎっくり腰を予防する意味合いからも重要なことです。 

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください

検査

ぎっくり腰は、誘因となる動作がはっきりしていることもあればしないこともあります。症状や病歴からぎっくり腰が疑われる際には、他の病気との鑑別もかねて腰部の単純レントゲン写真やMRIなどの画像検査が行うことを検討します。特にMRIでは、脊椎の中に位置する脊髄と髄核などの位置関係を詳細に描出することが可能です。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください

治療

ぎっくり腰は、不用意な姿勢で重たいものを持ち上げる際に、余計な負担が腰にかかることから発症します。少しでも腰に対しての衝撃を和らげるために、腰に対してのみに加重がかかるような姿勢を取るのではなく、負担が分散できるような姿勢を保持することが重要です。また、咳やくしゃみでもぎっくり腰が起きますが、くしゃみをするときは上体をやや後ろに反らせて直立性を維持するか、机や太ももに片手をついてくしゃみによる腰への負担を軽減することが重要です。

ぎっくり腰は、長時間のデスクワークなどで腰に負担がかかると、そのことをリスクとして発症しやすくなります。腰に対しての慢性的な負担を解消するために、定期的に腰を正しくそらせることが有効です。

また、心理的なストレスもぎっくり腰の誘因となります。否定的な思考のくせを改めるなどストレスを溜めこまない対処法を知り、脳内のやる気物質であるドパミンと幸せホルモンのセロトニンを自ら抑えてしまわないよう心掛けることが、メンタルヘルス対策のみならず、腰痛や肩こりの予防に繋がります。

ぎっくり腰が発症した際には、安静にし過ぎるよりも、可能な限り日常生活動作を行うほうが予後はよいといわれています。ご自身の腰に対するネガティブなイメージや、痛みへの不安・恐怖のために、過剰に腰を守ろうとして日常生活に自ら過度の制限をかけてしまうのではなく、むしろ正しい姿勢を取りながら可能な限りの日常生活を継続することが重要です。

より詳しい情報は、記事①記事②をご覧ください

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